十分な睡眠は健康的に美しくなるために必要不可欠ですが、年齢を重ねると、自然に質の高い睡眠を確保するのが難しくなります。
そのため、睡眠の質を高めるための工夫が必要になります。

女性の体型改善専門パーソナルトレーナーの筆者が、睡眠の質を改善するために効果的なナイトルーティンをご紹介します。
■睡眠不足に陥ると何が問題なのか
長期間の睡眠不足は、健康面だけでなく、肌の水分量や弾力性が失われるなど、美容面への影響も。また、筋肉が減り、脂肪が増えやすくなることで、見た目の老化にもつながります。
しかし人は歳を重ねると、自然と睡眠の質が下がりやすくなり、長時間の睡眠をとるのが難しくなります。ですから、更年期にさしかかる方は、眠りの質も若いときよりも悪くなりやすいと言えます。
眠りの質が変化しやすい時期だからこそ、意識的な工夫で、質のよい睡眠を確保していくことが大切です。
■お風呂は就寝2時間前までにすます
質のよい睡眠をとるには、就寝予定時刻の2時間前までに入浴を済ませましょう。
人は眠りにつく前には体温を下げようとします。体温を下げる過程で催眠作用があるホルモン、メラトニンが分泌され自然な眠気を感じます。
一方、入浴をすると体温は上昇し、体は一時的に覚醒します。しかし、入浴で一時的に体温を上げた分、睡眠に適した体温まで下げると、上げた差分、体温の低下が大きくなります。
結果的に、メラトニンはより多く分泌され大きな眠気に。睡眠の質が高まると考えられるのです。
十分に体温を下げるためには、入浴後2時間おいてから睡眠をとるのが理想的。ですから、睡眠直前の入浴は避けて、できるだけ速くお風呂に入るようにしましょう。
■部屋のライトは暖色で暗めに設定する
夜に自宅で過ごす際は、部屋の照明をできるだけ暗くし、ライトの色を暖色に設定しましょう。
明るい光、とくに日中の太陽光に近い白色の光は、体を覚醒させる働きがあります。一方、夕日のようなオレンジがかった暖色の光は、心身をリラックスさせ、自然な眠りへと導いてくれます。
スマートフォンなどの光よりも、部屋全体の照明のほうが影響は大きいといわれるため、就寝前は照明を意識的に調整するのがおすすめです。
■就寝前にストレッチを行う
就寝前のストレッチは、睡眠の質を向上させるのにおすすめの習慣です。
ストレッチには、日中の活動で緊張した筋肉をほぐし、体をリラックスさせる効果があります。
心身がリラックスすると、体を休息させる副交感神経が優位になり、スムーズな入眠をサポートします。
また、ストレッチで柔軟性を高めると、見た目の印象に大きく影響する姿勢の改善にもつながるため、健康と美容の両面から取り入れたい習慣といえるでしょう。
十分で質の高い睡眠は健康と美容にとって重要で、欠かすことはできません。一方で、年齢を重ねる毎に質も時
間も確保しにくくなります。夜の過ごし方を適切に変えて、いつもまでも健康的で美しい体を作りましょう。
(パーソナルトレーナー 藤本 千晶)
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【参考】
※「睡眠不足は美肌の敵」は科学的な事実|たった一晩で肌はここまで変わる! – 睡眠プライマリケアクリニック
※睡眠不足は、肥満を減らすための食事療法の効果を低下させる – PMC
※良質な睡眠(睡眠質を高める)のための適切な入浴(お風呂)時間 — 国分寺イーストクリニック
※医療・看護・介護のための 睡眠検定ハンドブック — 日本睡眠教育機構 (監修)

