寒さがピークを迎える時期は、免疫力を向上させ、元気に乗り越えたいところ。
実は免疫力を左右するのは「腸」であることをご存知でしょうか?

管理栄養士の筆者が、免疫力アップに腸が重要な理由や、腸活に役立つ食事の摂り方についてご紹介します。
■免疫力を高めるなら、まずは腸を整えよう
腸は、食べ物を消化・吸収する器官ですが、体にとって有害なものなど、外部からの刺激も多く入ってくる器官です。
有害なものをそのまま体に取り込んでしまうと、健康に悪影響を及ぼすことになるでしょう。そのため、腸の粘膜には免疫に関わる細胞が大量に存在し、有害なものを見分けて排除する働きをしています。
つまり、腸は外敵の侵入を最前線で防ぐ重要な器官なのです。
寒い季節は、空気の乾燥や水分不足などが原因で風邪にかかりやすくなるなど、免疫力が低下しやすくなります。免疫力を高めたいのであれば、まずは腸内環境を整えることがカギとなるのです。
■“発酵×食物繊維”おすすめの摂り方3パターン
腸内環境を整えるためのアプローチとして近年注目されているのが「シンバイオティクス」です。
シンバイオティクスとは「プロバイオティクス(善玉菌そのもの)」と「プレバイオティクス(善玉菌のエサとなるもの)」を組み合わせて摂取する方法で、2つの働きを最大限に引き出すことで効率よく腸内環境を整えられます。
プロバイオティクスは発酵食品に多く、プレバイオティクスは食物繊維に多く含まれているため、“発酵食品×食物繊維”を意識すると腸活を効率的に進められ、免疫力のアップに役立ちますよ。
(1)甘酒×ドライフルーツ
麹甘酒には「乳酸菌」や「酵母菌」などのプロバイオティクスが含まれています。
甘酒には酒粕甘酒と麹甘酒の2種類がありますが、プロバイオティクスを摂取したい場合は発酵して作られる麹甘酒がおすすめです。
甘酒にはプレバイオティクスとして機能するオリゴ糖も含まれているため、プロバイオティクスとプレバイオティクスの両方を一度に摂取できる優れた食品だといえますね。
ドライフルーツは水分が抜けている分、食物繊維が濃縮されて豊富に含まれています。食物繊維は、善玉菌などのエサになることで腸内環境を整える作用があるため、腸活には欠かせません。
「甘酒とドライフルーツのスムージー」や「ヨーグルト×甘酒×ドライフルーツ」などのメニューでいただきましょう。味の相性が良く、手軽に用意できるのも嬉しいポイントです。
(2)塩麹×カブ
塩麹には発酵する過程で発生する乳酸菌が多く含まれており、プロバイオティクスとして作用します。「ビタミンB群」も豊富に含まれており、体内の代謝を促進する働きがあるため疲労回復効果が得られます。
冬は冷えから体を守るために体温を上げようとしてエネルギー消費が増えるのですが、それが疲労の原因になる場合があり、免疫力低下につながりかねません。
冬の疲労にも効果的な塩麹は、特に寒い季節に取り入れたい食材だといえますね。
一方、カブには食物繊維が豊富に含まれており、プロバイオティクスのエサとなるプレバイオティクスとして作用することで腸内環境を整える働きがあります。
実はカブの根よりも葉のほうが食物繊維を多く含んでいるため、葉も捨てずに一緒に食べるのがポイントです。
「ビタミンC」や「βカロテン」などの抗酸化作用をもつ栄養素も多く、肌トラブルの防止など美容にも役立ちますよ。
「カブの塩麹漬け」や「カブと塩麹の甘酢和え」などのメニューでいただきましょう。
(3)ザワークラウト×キムチ
キャベツを塩で発酵させてできたザワークラウトには、植物性の乳酸菌が含まれています。
自分で作ることは可能ですが、スーパーなどに売られている瓶詰めタイプのザワークラウトを常備しておくと手軽に腸活ができるためおすすめです。
キムチにも乳酸菌が含まれているほか、野菜の食物繊維が豊富なため、ザワークラウト×キムチの組み合わせは免疫力アップに役立ちます。
ザワークラウトとキムチを和えて、白ごまをふったらおつまみ風の副菜が出来上がりです。ソーセージやツナ缶などのタンパク質食品をプラスすれば、腹持ちの良い一品に仕上がりますよ。
免疫力を高めるためには、特別なことを始めるよりもまずは腸内環境を整えましょう。腸には免疫に関わる細胞が多く存在しているからです。発酵食品などのプロバイオティクスと食物繊維などのプレバイオティクスの組み合わせを意識して効率よく腸内環境を整え、免疫力アップに役立ててくださいね。
(フリーランス管理栄養士 今井尚美)
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【参考】
※腸内フローラと免疫の関係とは?免疫機能を健やかに保つための方法も紹介 – アリナミン製薬
※免疫とは?どうして免疫と腸が関係するの? – 大正製薬

