そろそろ浴衣が着たい季節になりました。30代・40代にも関わらず、どうしても着こなしが子どもっぽくなってしまう…とお悩みの方へデザイナーである筆者より、大人らしい浴衣の着方のコツをご紹介します。
■きれいな着付けは、まず下着選びから
土台になる下着や肌襦袢をしっかり着るときれいに着られます。腰まわりはタオルを巻くのではなく腰巻・裾よけを。とくにバストが大きい人はブラジャーをするよりも、さらしを巻いて胸をつぶした方がきれいに着られます。さらしを巻くのが難しそうに思う方は、和装用のブラジャーを用意しておくのも手です。
■着丈に注意!子どもっぽくならない長さって?
時々くるぶしよりも短い丈で着ている方を見かけます。暑いので、着物より少しくらい着丈が短いのは良いのですが、くるぶし以上に短いと野暮ったく見えてしまいます。夜に着る場合は、長めの方が大人っぽくて良いかもしれません。
長すぎる丈の調整方法
既製品の浴衣ではどうしても着丈が長くなってしまうという人は、腰ひもをウエストより高い位置と、腰ひもが一番安定する腰の位置と、二段階で結ぶとおはしょりを多めに取ることができ、着丈を調整することが出来ます。
■大人のセクシーさを演出する「衿の抜け」をチェック
着丈を調整したら、衿の抜け加減を確認しましょう。衿を抜くときは背中を引っ張るのではなく、両脇を引っ張るようにするとうまく抜けます。浴衣は一枚着なので基本的には衿芯を入れませんが、最近では衿芯を入れて、衿を大きく抜く着方も増えてきました。衿端の縫い目をほどくと、そこから衿芯が入れられます。着物屋さんならどこでも買うことが出来ますから、浴衣の場合は薄くて柔らかいものを選びましょう。
■アクセントになる帯の締め方にバリエーションを
浴衣に締める半幅帯の締め方は「文庫」が一般的ですが、30代・40代になると子どもっぽく見えがちなので、バリエーションを広げるといいでしょう。半幅帯でも、帯板を付けた方が綺麗に着られます。ポケットありの帯板ならそこにハンカチや薄いお財布、また暑いときは保冷剤など入れることが出来ますよ。
さっぱりした「貝の口」には帯締めをプラス
もともと既婚者の結び方である、さっぱりとした結び方の「貝の口」。女性の締め方ではほどけやすいので帯締めで抑えた方が安定しますし、画像のように帯締めの色がアクセントになります。
キリッとした「一文字」で粋を演出
キリッとした「一文字」は「文庫」のアレンジ。大人っぽく見え、粋な雰囲気を演出します。
「リボン返し」でお気に入りの帯を見せて
「リボン返し」はちょうちょ結びをした残りのたれを帯の外に返すだけなので簡単ですし、帯の柄を大きく見せることができます。
表に見えない下着から一番目につく帯まで、隅々まで手を抜かずに着られれば、グッと大人らしい着こなしになりますよ。ぜひ試してみてくださいね。
(レタル店主/デザイナー・パタンナー ヒグチトモミ)
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