昔からある料理ながら、忙しいけれどバランスのよい食事をきちんと摂りたい、という現役世代のニーズを満たす「炊き込みごはん」に今、食の業界の注目が集まっています。夏に続き秋も新商品の炊き込みごはんの素を発売する食品メーカーや、旬の素材を使った釜飯の新店も登場。家でもいろいろな素材でアレンジ無限に作れる炊き込みごはんの魅力を見直して見ませんか?
■食の業界でも「炊き込みごはん」に再注目
ごはんとおかずが一体になった「炊き込みごはん」が最近注目されています。食品メーカーから「炊飯器に入れるだけで調理可能な炊き込みご飯の素」の新商品が次々出たり、飲食店でも「釜飯」に特化した店がメディアで紹介され話題となっています。冬はカニや鮭など旬の具材を使えるので季節感が楽しめること、食事だけでなくお酒を飲んだ後のシメによいことなどが人気の理由です。
■家で作る基本レシピは米+だし+酒+しょうゆ
炊き込みごはんは家でも簡単に作れます。研いだお米2合に同量のだし汁、酒・薄口しょうゆ各大さじ1と好みの具材を合わせて炊飯器で炊くだけ。もう少ししっかりした味にしたい場合は、しょうゆを小さじ1に減らし塩を小さじ1足しても◎。食べるときに薄かったらごま塩をふってもおいしいです。具材は魚やきのこ、いもなど何でも合います。
秋冬の旬レシピ:丸ごと焼きさんまのごはん
秋になり、さんまがスーパーに安く並ぶ頃になると、筆者が必ず作るのが「さんまごはん」です。上記の分量にしょうがの薄切り1片分と昆布を入れて普通に炊き、炊き上がる間にさんま1尾に塩小さじ1/2をふって塩焼きにして炊き上がったら昆布を出してごはんの上にさんまをのせ(大きかったら半分に切る)、10分ほど蒸らすだけ。頭と大きな骨を取り、しゃもじでごはんにまぜこむと和風ピラフのような味わいです。
秋冬の旬レシピ:さつまいもと黒ごまごはん
「おいも好き女子」におすすめの炊き込みごはんです。よく洗ったさつまいも(小)1本を皮ごと輪切りにして水にさらし、基本レシピの塩分を控えめにして塩小さじ1/2だけにし、だし汁も水に変え(だし汁自体にも塩分が含まれている)、お米と調味料と一緒にさつまいもを炊き込みます。食べるときにごま塩をふり、好みの塩加減で食べてください。具沢山の味噌汁があれば最高!
炊き込みごはんのレシピはたくさんあるのでいろいろ試していただきたいですが、具材の旨みがごはんに移るのでどんなレシピでもたいていおいしくできます。市販の素も活用してみてください。おもてなしのシメで出し、さらに熱々のだし汁とわさびを添えて好みで「だし茶漬け」でも楽しんでもらうのも素敵な演出になると思います。
(フードライター&エディター 浅野陽子)
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