寒い日に温かいものを食べると、ホッとひと息つくことができます。さらにその料理にピリッとした辛みがあると、カラダも芯から温まります。料理に辛みをつけるのによく用いられるのが、鷹の爪です。でも、あまり料理をしない人にしてみると、どのくらい辛くなるのか見当がつかないため、なかなか手をつけにくい。そこで今回は、料理研究家の筆者が「鷹の爪をピリリと効かせる料理術」をご紹介します。
■1:辛いのは「胎座」という付け根の白い部分
よく「種は辛いから食べないほうがいい」といわれますが、実は辛いのは付け根にある中心部のワタ。「胎座」といわれる部分です。時間とともに辛みが全体に広がっていきます。
■2:割れやすいのでハサミを使って輪切りに
すでに切ってあるものも売っていますが、もし輪切りにするのであれば、まずヘタの部分を切って種を出してください。包丁だと難しいのでハサミを使うと便利です。切り終わったあと、手をしっかり洗わずに目などを触ると大変なことになるので気をつけましょう。
■3:油で加熱して辛味を引き出す
辛みは油に溶けやすい性質があります。ですから料理で使う際は、最初に油とともに炒めて辛みを引き出すのが一般的。そのあと具材を入れると、辛みと旨みが伝わっていきます。
■4:辛みを抑えたい場合は一本そのまま使っても
あまり辛いのが得意でないというのであれば、切らずにそのままの状態で使う方法もあります。使い方は輪切りと一緒です。なかの種とワタの部分が特に辛みが強いので、こうすることで辛さが抑えられます。
■5:ペペロンチーノに使ったりラー油を作っても
鷹の爪は、ペペロンチーノなどのパスタ料理によく使われます。オリーブオイルでにんにくと一緒に炒めて、パスタを入れて塩で味つけするだけでも美味しいものができます。麻婆豆腐やカレーにも使われます。また、ごま油に入れて熱すればラー油に。さらに細かく刻んだにんにくや玉ねぎを入れれば、食べるラー油のできあがりです。
いがかでしたか? 鷹の爪の辛みは料理のいいアクセントになります。ピリリとした刺激が舌に心地よく、カラダが温まって汗もじんわり出てきます。運動不足になりがちな寒い季節に、ぜひ使ってみてください。
(料理研究家 オガワチエコ)
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