髪は、その人を演出するもの。髪が豊かで輝いているだけで、ゴージャスさを演出してくれます。「血余(けつよ)」という髪の呼び名をご存知でしょうか。漢方では、満たされた血が身体の隅々まで巡ることで作られるものと考えられています。つまり「血」に余裕がなければ美しい髪は育たないということ。そこで今回は、血の巡りをよくして美髪を育てる方法をご紹介します。
■「血余」ケアで美髪も美肌もゲット
髪は「血(栄養分)の余り」であり、血液の一部と考えられています。美しい髪を目指すには血余のケアが効果的であり、それは「インナービューティー」を心がけることにも繋がります。そうすることで自ずと美髪を育てることができる上、お肌にも栄養が行き届き、ハリと潤いのある美肌の持ち主ということにもなります。
■美髪育む「かっさヘッドマッサージ」
頭皮の血巡りを改善すると髪にも栄養が届きやすくなり、美しい髪に導くことができます。ここでオススメしたいのが「ヘッド用のかっさ」です。かっさとは、本来「血の滞りを削る」という意味であり、2,500年前からある中国の民間療法です。また、東洋医学における人間の生命活動に必要な三大要素「気血水(きけつすい)」の巡りを改善する心身のデトックス法でもあり、日本においても人気の美容健康法です。
■かっさマッサージの効果
かっさを活用すると、頭骸骨を覆う薄い筋膜に溜まったコリや老廃物を簡単に取り除く、ヘッドマッサージ効果が期待できます。また、新陳代謝がアップし、顔のリフトアップや頭のハチが小さくなるなどの効果も期待できます。さらに、頭皮の血流が改善されることで、生命活動の司令塔である脳の血流が促され、心身の健康にもつながります。
■突起付きかっさならツボ刺激も
また、写真のような突起物がついたかっさを活用することもオススメです。
諸説ありますが、ツボは全身に365以上あり、そのうち100以上が首から上にあると言われています。ツボは、漢方でよく耳にする「気・血」の通り道の線上にある反応点であり、臓腑の変調を調整するといわれ、身体の内側のケアにも繋がるのです。
■全身のバランスも調える「百会」のツボ
このように、頭をマッサージして血流改善することで全身のケアにつながります。特に、美髪のためのツボであり、全身のバランスを調えると言われる「百会(ひゃくえ)」を、少し痛いくらいの力で10秒ほど圧し、6〜8回繰り返すとより効果的です。
是非、「百会」を中心に、頭全体を「かっさ」を使ってじっくりマッサージしてみてくださいね。
(美巡セラピスト/漢方美容家/毛髪診断士 余慶尚美)
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【参考】
※兵頭明著(2012)『経絡・ツボの教科書』(新星出版社)