旅コラムを執筆しております、上田祥子です。今回は高野山の旅をお届けします。今年は弘法大使(空海)が高野山を開いて1200年。さまざまなイベントが開催されるなど、とにかく注目を集めていますよね。私も先日初めて訪れ、宿坊ステイを体験したり、高野山の主要なスポットを巡ってきました。この連休は、自分をしっかり見つめることができるような、そんな大人旅なんていかがですか?
■宿坊にステイする
今回私は「西南院」というお寺の宿坊に宿泊しました。客室の窓は石庭の緑が一面に。
客室から本堂へと続く廊下からは、四季折々の石庭の美しい姿を鑑賞することができます。
夜は精進料理のフルコース。しっかりお腹も満たされて、心地よい眠りにつくことができました。朝は6時半から勤行。密教のお経のバイブレーションで、心身が浄められるような思いです。宿坊では写経体験などもできるので、オプションについての情報も把握しておかれることをおすすめします。
■総本山の金剛峯寺
高野山真言宗の総本山である金剛峯寺。こちらの大広間では、観光客にお茶と茶菓子がふるまわれます。また、阿字観(あじかん)と呼ばれる、密教の瞑想も実施されています(要予約、費用別途)。
阿字観体験
阿字観は、まず座禅を組んで、目を半開きにして前に掛けられている梵字の阿の字に集中します。そして声の続く限り「あー」と言いながら瞑想の世界へ入っていきます。最初は頭の中も雑念で一杯でしたが、最後には心身が軽く感じられるような気分になりました。
■曼荼羅の世界を表すと言われる「壇上伽藍」
弘法大師(空海)が高野山を開かれた際に、最初に着手されたのが壇上伽藍なのだそうです。美しい朱の色がまぶしいほど目に飛び込んできます。壇上伽藍は寺院における本堂に相当する場所。そのひとつである大塔は根本大塔と呼ばれ、本尊である胎蔵大日(たいぞうだいにち)如来、周りを金剛界の四仏が取り囲みます。
■空海が生き続けている「奥の院」
高野山のメインの場所とも言える奥の院。墓地のエリアには企業の慰霊碑や織田信長など、名だたる戦国武将の墓などが立ち並びます。御廟の橋を超えると聖地の中のまさに聖地というべき、空海の御廟が。弘法大師入定の地であり、今でも瞑想を続けていると言われています。たくさんの人が手を合わせ、祈りを捧げます。
高野山、宿坊ステイの旅は、じっくり自分と向き合うことのできる時間でした。リセット&パワーチャージにおすすめです。
(美容家・ライター 上田祥子)
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