野菜には、ビタミン、ミネラル、ポリフェノール、食物繊維など、美容と健康に欠かせない要素が詰まっており、毎日たっぷり食べたいものです。サラダで食べるだけではなく、茹でたり炒めたり、いろいろな調理法がありますが、同じ食べるのであれば効率よく食べたいですよね。
美容と健康に役立つ食スタイルを提案して17年の美養フードクリエイターである筆者が、身近な野菜の栄養素の吸収を高める調理法や食べ方をご紹介します。
■身近な野菜の栄養素の吸収を高める調理法&食べ方
(1)人参
人参は、その赤色からもわかるようにβ-カロテンの豊富な野菜です。β-カロテンは、体内で必要に応じてビタミンAとして働き、皮膚や粘膜の健康を保つ、免疫機能を高めるなどの働きがあるため、季節の変わり目の肌荒れや風邪の予防にも欠かせない栄養素です。
β-カロテンは脂溶性のため、油と一緒に摂ることで吸収率が高まります。加熱しても壊れにくい栄養素でもありますから、良質のオイルで炒めて食べて、β-カロテンの吸収を高めましょう。
(2)ブロッコリー
ブロッコリーには、β-カロテン、ビタミンCなどの美肌作りに欠かせない栄養素のほか、疲労回復のビタミンとも呼ばれるビタミンB群も含まれた野菜です。
ビタミンB群は、食べたものからとった糖をエネルギーに変える際に必要なビタミンですから、効率よくエネルギーを作りだせる疲れにくい身体作りにかかせません。
茹でて食べることの多いブロッコリーですが、ビタミンB群は水溶性のため、茹でると半減してしまいます。炒めるか蒸して食べることで、ビタミンB群の減少を抑えることができますから、ブロッコリーはなるべく茹でる以外の調理法で調理しましょう。
(3)玉ねぎ
玉ねぎのツンとした匂いの元である硫化アリルは、切ったりつぶしたりして刺激が加わることで、アリシンという物質に変わります。このアリシンには、血液をサラサラに保つ働きや肝臓の解毒機能をサポートする働きがあります。
玉ねぎに含まれる硫化アリルをアリシンに変化させるため、玉ねぎはできるだけ細かく切るか、スライスであれば繊維を断ち切る方向、横にスライスして、細胞を壊す切り方をしましょう。また、硫化アリルは水に溶ける性質があるため、水にさらさずに調理することもポイントです。
同じ食べるのであれば効率的に食べたいですよね。ご紹介した調理法で、野菜の力を無駄なくいただきましょう。
(美養フードクリエイター・中医薬膳師 岩田まなみ)
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【参考】
※成分情報 β-カロテン – わかさ生活
※成分情報 ビタミンB1 – わかさ生活
※[ブロッコリーの栄養]茹でる、無水調理、レンジ加熱で違うの? – カゴメ
※ネギ科植物特有の匂い 「硫化アリル」 – 上毛新聞社