まだまだ話題のおにぎらず。様々なレシピ本が出版されたり、お店でも販売されたりと、話題はしばらく続きそうです。そんなおにぎらず、米屋ならではのこだわり過ぎるレシピを伝授します。絶品レシピ、ぜひお試しあれ!
■昨年度大ヒットした「おにぎらず」って?
おにぎらずとは、人気料理漫画の『クッキングパパ』(うえやまとち著・講談社)で、にぎらないで作れる簡単おにぎりとして紹介されたメニュー。2015年クックパッドアワード大賞も受賞した話題の一品です。海苔でご飯とおかずを包んでカットすると、サンドウィッチのように手軽で食べやすく、手間暇かからず作れることから大ヒットしました。
■米屋が伝授するこだわり過ぎるおにぎらずレシピ
1.お米にこだわる!
鮭やじゃこなど、お魚系の具の場合
あっさりした旨みを引き出させるために、あきたこまち、ささにしき、ふっくりんこ、ひのひかりなど、さっぱりした粘り少なめのお米を選びましょう。
しっかりとした濃い味の具
しぐれ煮や鶏そぼろなど、お肉系のしっかりとした濃い味の具にする場合は、ミルキークイーン、こしひかり、にこまる、森のくまさんなど、具に負けないくらいしっかりとした甘みと、モチモチとした粘りの強いお米を選ぶことをオススメします。
2.炊き方にこだわる!
魚系の具を使用する場合は、2合に対して、3㎝角程度の昆布を入れて炊き上げましょう。海の旨みが具と相まって、より一層旨みが増します。時間がない場合は、炊き上がり後、粗熱を取る際に、昆布だし細粒を加えてもよいです。 肉系の具を使用する場合は、2合に対して小さじ1杯の天然塩を入れて炊き上げましょう。ご飯の甘みが高まります。
3.炊き上がり後も気を抜かない!
炊き上がり後、蒸らし時間をとらずにバットに広げて粗熱を取るのがポイント。空気に触れることでシャキッとし、冷めてもべチャッとしないご飯に炊き上がります。
4.具にこだわる!
中に入れる具にもひと手間! 季節のお魚を焼いてほぐす際は軽く塩麹を塗ると、旨みと栄養価が増します。牛肉も、発酵食の味噌で味付けしたり、牛脂を使ってコクを出したりすると、冷めても旨みが逃げません。
5.海苔にこだわる!
見た目にはなかなか伝わりにくい海苔の良し悪し。でも、実は食べ比べてみると、手を加えて大切に作られてきた海苔の風味やパリッとした味わいは、全く異なることがわかります。できるだけ良質な海苔を使ってみて! おにぎらずの味がグッと旨みが増します。
たかがおにぎらず、されどおにぎらず。ほんのひと手間でより一層美味しいおにぎらずが楽しめますので、ぜひ試してみては⁉
(5ツ星お米マイスター/発酵食スペシャリスト/ごはんソムリエ 澁谷梨絵)