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口臭、歯周病…更年期の口腔トラブル解消ケア3つ


つやプラ編集部

年齢を重ねて更年期に差し掛かるにつれ、気になってくるのが口腔トラブルです。きつい口臭や、歯周病などの悩みが絶えないという方も多いのではないでしょうか。

更年期の口腔トラブル

歯科医師/日本口腔外科学会指導医・専門医/日本口腔科学会認定医の見立英史先生、および薬剤師/臨床検査技師の木村英子さんに、更年期に起こりやすい口腔トラブルと、その対策方法について教えていただきました。

■更年期に起こりやすい口腔トラブルとは?

更年期に起こりやすい主な口腔トラブルは、以下の3つです。

(1)虫歯・歯周病・口臭

年齢を重ねて更年期になってくると、ホルモンバランスが崩れがちになります。ホルモンバランスが崩れると唾液の分泌量が減少し、口の中が乾燥しやすくなるため、虫歯や歯周病になりやすくなります。

また唾液には食べかすを消化器官へ流す、口の中を清潔に保つ、などの役割があります。ところがホルモンバランスが崩れて唾液が減ると、口の中の細菌が増えて悪臭を放つガス(硫黄化合物)が発生し、口臭が強くなります。

(2)ドライマウス

ドライマウスの正式名称は「口腔乾燥症」です。唾液の分泌量が減り、口の中が乾くことで起こります。更年期によりドライマウスになる場合ももちろんありますが、内服薬の副作用や緊張、ストレスなどによって引き起こされることもあります。

(3)舌痛症

舌痛症は閉経後の女性に多くみられます。その名の通り舌の痛みを感じる症状で、ピリピリしたりヒリヒリしたりするなどの感覚があるものの、とくに口内炎や腫瘍などはなく、原因が特定しにくいという特徴があります。

食事やテレビ、趣味などの楽しい時間や、意識が舌に向いていないときは舌痛症がない、というのも重要な所見です。ストレスや不安などから痛みが増悪する場合があります。

■早めの対策がカギ。口腔トラブル改善のためのケア法3つ

口腔トラブルを解消するために、日ごろからできるケアを具体的にご紹介します。

(1)しっかりよく噛んで咀嚼回数を増やす

歯周病の予防や解消におすすめなのは、「しっかりよく噛んで、咀嚼回数を増やす」ことです。

食事でよく噛むと、唾液が多く分泌されます。唾液には自浄作用があり、口の中の汚れを流すため、結果として歯周病や口臭の予防につながるのです。

そのほかにも、しっかり噛むことで、顔や脳への血液循環もよくなるというメリットもあります。

(2)しゃべる、歌う習慣を身につける

ドライマウスの予防や解消におすすめの方法は、「しゃべる、歌う習慣を身につける」ことです。

顔の筋肉や舌をよく動かすことで唾液がしっかり出るようになり、口内の乾燥を防ぐことにつながります。

(3)ストレスを発散し、溜め込まない

舌痛症の予防や解消におすすめの方法は、「ストレスを発散し、溜め込まない」ことです。

ストレスや不安を溜め込んでしまうと、脳が「キツイ」と判断し、舌にジンジン、ピリピリとした、原因のない痛みがあらわれることがあります。

この痛みには、歯科でも対応ができないことがあり、治すためには、少量の抗うつ剤を服用する場合があります。

予防のためにも、趣味やリラックスの時間を増やしたり、からだを動かしていい汗をかいたりするなどで、ストレスを発散してみてください。

■口腔トラブルに悩まない! おすすめアイテム3つ

口臭、歯周病…更年期の口腔トラブル解消ケア3つ

口腔トラブルの予防や解消におすすめのアイテムを紹介します。

(1)歯間ブラシ

歯間ブラシで食べかすを取り除くことにより、口の中を清潔に保てます。

口の中が綺麗に保たれていると、口内に入ってくる細菌をはねのけることができます。

(2)マウスウォッシュ

マウスウォッシュも、口の中を清潔に保つのにおすすめの方法です。

歯ブラシで丁寧にブラッシングしてから使うのがおすすめです。

(3)漢方薬

口腔トラブルを治したいという方には、内側からの改善をめざす漢方薬を服用するのもおすすめです。

毎日決められた量を服用するだけでよく、手軽に始められるというのも利点のひとつです。

口腔トラブルには、口臭の原因である、呼吸器や消化器の機能低下を回復させる効果や、歯周病や虫歯に効果のある漢方薬を選びます。

また漢方薬は、からだの免疫に働きかけて口腔トラブルを防ぎます。

このように、漢方薬はからだの内面にアプローチし、根本的な症状を改善することを目的としているのです。

口腔トラブルでお悩みの方への漢方薬の例

歯肉炎をはじめとする口腔トラブルに用いられる漢方薬を紹介します。

五苓散(ごれいさん)

ドライマウス(口腔乾燥症)で悩む方に処方されることが多いです。そのほか、二日酔いによるむくみや頭痛に悩んでいる方も服用しています。

排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)

腫れや痛みなどを伴う疾患に用いられる漢方薬ですが、歯肉炎などへの治療にも用いられることがあります。

「漢方を取り入れてみたいけど、種類が多すぎてどれを選んだらいいかわからない」と思っている方も多いのではないでしょうか。また、自分の体質に合った漢方薬を選ばなければ、望んだ効果が得られないだけではなく、副作用が出てしまう可能性があります。

あなたの体質に合った漢方を、お薬のプロが選んでくれるオンラインサービスなどもあります。気になる方は試してみるのもいいでしょう。

■口腔トラブル対策はしっかりと!

口腔トラブルはつらいものですが、しっかり対策をすれば症状を予防・軽減できます。毎日のちょっとした心がけを変えることで対策ができるため、ぜひ自分の生活を見直してみてください。

【監修医:見立英史(みたてえいじ)先生 プロフィール】

監修医:見立英史(みたてえいじ)先生

歯科医師/日本口腔外科学会指導医・専門医/日本口腔科学会認定医。福岡市内の歯科医院および病院歯科口腔外科に勤務するかたわら、大学医歯薬学総合研究科の客員研究員として研究も行なっている。

【漢方部分監修者:木村英子(きむらえいこ)さん プロフィール】

更年期に●●は逆効果?やってはいけないNG対策

薬剤師/臨床検査技師/Vedic Healers Ayurveda basic course 修了。検疫所、病院にて公衆衛生・感染症現場を経験した後、インドでアーユルヴェーダに出会う。現在はAIを活用し、お手頃価格で漢方を自宅に届けてくれるあんしん漢方にて活躍中。

 

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