※2018年2月27日更新
30代・40代のつやプラ世代女性にも人気の「スカンツ」「スカーチョ(スカウチョ)」。身体のラインをひろわず、ウエスト・ヒップ・太もも周りなどの気になる部位を、上手にカモフラージュしてくれる効果があります。
しかし、ボリュームがあるので意外とバランスよく着こなすのは難しいもの。
そこで今回は、「そもそもスカンツ・スカーチョってなに?」「違いは?」などの今さら聞けない疑問や、2018年に入手すべきトレンドのデザインやカラーについてご紹介していきます。
さらに、バランスよくスッキリと着こなせるスカンツ・スカーチョの選び方や、着こなし方のコツをスタイリストである筆者がお教えします。
■目次
1.「スカンツ」「スカーチョ」とは?
(1)ワイドパンツの仲間
(2)スカートに近いシルエット
(3)女性らしい印象をあたえてくれる
2.スカンツの進化系!「パラッツォパンツ」
(1)クールな印象の「ワイドパンツ」「パラッツォパンツ」
(2)スカンツ・スカーチョ・パラッツォパンツが消えた?
(3)秋冬トレンドは「ワイドパンツ」
3.2018年のトレンドファッション
(1)春夏はロマンティックにシフト
(2)2018年トレンドとなりそうな「スカンツ」「スカーチョ」とは?
4.大人女性が選んでOK&NGの「スカンツ」「スカーチョ」とは?
(1)スカンツ・スカーチョを含む「ワイドパンツ」のメリット
(2)スタイリストが教える選び方のポイント2つ
(3)トレンドも押さえたおすすめの「スカンツ」「スカーチョ」
5.30代・40代「スカンツ・スカーチョ」の着やせコーディネートのコツ3つ
■1.「スカンツ」「スカーチョ」とは?
(1)ワイドパンツの仲間
「スカンツ・スカーチョってどんなもの?」と疑問に思っている人もまだまだ多いのではないでしょうか。
スカンツ・スカーチョ共に大きくとらえれば、パンツのカテゴリーに入るものです。その中でもボリュームのあるシルエットを特徴とする、ワイドパンツのバリエーションにラインナップされているアイテムです。
「ワイドパンツ→パラッツォパンツ→ガウチョパンツ→スカンツ→スカーチョ」の順に、パンツからスカートにシルエットが近づくとイメージすると、より分かりやすく見分けられるでしょう。
(2)スカートに近いシルエット
スカンツは「スカート+ワイドパンツ」を合わせた略語で、パッとみるとロングスカートのように見えるパンツのことです。主に、足首までくらいのフルレングス丈で、パンツの形はAラインシルエットなど、すそ広がりになっているものが多いことが特徴です。
スカーチョは「スカート+ガウチョパンツ」を合わせた略語で、スカートのように見えるガウチョパンツのことです。ガウチョパンツは、ひざ下丈くらいのワイドパンツを指すので、スカンツよりも短い丈感が特徴です。ミモレ丈くらいのスカートに見えるパンツともいえます。
(3)女性らしい印象をあたえてくれる
スカートに近いシルエットの「スカンツ」「スカーチョ」は、フェミニンな雰囲気で女性らしさを演出してくれるアイテムです。かっこよさより、かわいらしいコーディネートを好む方におすすめです。
スカートと違い、足さばきが良く動きやすいため、子育て中のママやスカートが苦手な方にも向いているアイテムといえるでしょう。
「スカンツ」「スカーチョ」のコーデポイントとは?
合わせるトップスにはカットソーやスウェット、ニットなど、できるだけ装飾のないベーシックなものを合わせると、全体としてスッキリまとまり、バランスの良いコーディネートになります。
ワイドパンツの中でも最もボリュームがあるため、トップスにもボリューム感のあるものを持ってきてしまうと着太りしてしまう恐れがあるので注意が必要です。
■2.スカンツの進化系!「パラッツォパンツ」
スカンツから派生して生まれてきたのが「パラッツォパンツ」。パラッツォとはイタリア語で“王宮”や“宮殿”の意味で、宮殿の人の装いにみられることに由来するとされています。具体的には、贅沢にたっぷりとした布使いがポイントのパンツです。
実は、最近トレンドとなったわけではなく、1970年代に一度流行したファッションです。シルエットがワイドパンツに近いIラインで、スカンツほどのボリュームがないことが最大の特徴です。ストンと落ちるような素材のものが多く、丈も足首までのフルレングスなものがほとんどです。
全体としてエレガントでドレッシーな雰囲気なので、大人の女性にぴったりです。ワイドパンツのかっこよさと、スカンツの女性らしさの良いところを取ったアイテムともいえるでしょう。
(1)クールな印象の「ワイドパンツ」「パラッツォパンツ」
フェミニン派のスカンツ・スカーチョに対して、パンツのシルエットが強い「ワイドパンツ」「パラッツォパンツ」は、クールでかっこいい雰囲気になります。
カジュアルよりもきれいめな雰囲気を出せるので、オフィススタイルや学校行事などのオンシーンに幅広く活躍してくれるアイテムといえます。
「ワイドパンツ」「パラッツォパンツ」のコーデポイントとは?
ボリュームがあるといえど、ストンと落ちてスッキリ見える「ワイドパンツ」「パラッツォパンツ」。トップスには、袖にボリュームのあるものや襟が大きめのものなど、デザイン性のあるものを合わせてみてください。
トップスがシンプルすぎるとメンズライクになりすぎてしまうので、それを防ぐためにも女性らしさをトップスで補うようにしてあげるとうまくコーデがまとまります。
(2)スカンツ・スカーチョ・パラッツォパンツが消えた?
ここまでスカンツ・スカーチョ・パラッツォパンツの説明をしてきましたが、2018年現在、これらのアイテムの名前を聞かなくなったと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ファッションでは新しいものに名前をつけ、トレンドとして大々的に売り出すという法則があるので、そう思われるのも無理はありません。
今、スカンツやスカーチョ、パラッツォパンツは存在していないわけではなく、大きなくくりのワイドパンツとして販売されていることが多いです。トレンドとしてのスカンツ・スカーチョ・パラッツォパンツは落ち着き、ワイドパンツの仲間の定番アイテムとして存在しています。
(3)秋冬トレンドは「ワイドパンツ」
秋冬のパンツのトレンドは「スッキリきれいめシルエットのワイドパンツ」という傾向もあります。アウターやニットなど厚手でボリュームのある衣料が増えるので、ボトムスはあまりボリュームのないタイプの方がバランスがよく見えるためです。
そのため、秋冬にスカンツやスカーチョは、あまりトレンドとしてフォーカスされにくいのです。
■3.2018年のトレンドファッション
(1)春夏はロマンティックにシフト
季節も関係したことから、スカンツやスカーチョよりもパラッツォなどのパンツ要素が高い「ワイド系ボトムス」がトレンドとなっていましたが、2018年の春夏は、久しぶりに女性らしい雰囲気のものが戻ってきそうな予感がします。
特に、レースやシフォン、ラッフルなどの柔らかい素材でフェミニンなデザインのロマンティックなスタイルのムードが高まっています。そのため、スカンツやスカーチョも再び脚光を浴びそうです。
(2)2018年トレンドとなりそうな「スカンツ」「スカーチョ」とは?
2018年春夏は、シフォンやチュールなどの若干透け感のある素材や「ラッフル」と呼ばれるヒダの多いデザインのものがトレンドです。細かいプリーツなど、ディテールが繊細なスカンツ・スカーチョが今っぽく装えるでしょう。
カラーはライトピンク、ラベンダー、ペールブルーなどのマカロンにあるような優しい明るめの色味が、春らしさもあり女性らしく見せられます。また、グリーンやオレンジ、レッドなどのパキッとビビッド系のカラーもトレンドなので、そのようなカラーを選ぶのもありです。
■4.大人女性が選んでOK&NGの「スカンツ」「スカーチョ」とは?
スカンツ・スカーチョの初心者さんは、迷わず無地のものを選ぶのが大原則です。柄物は合わせるアイテムがむずかしく、ハードルも上がりバランスが悪く見えてしまうことがあります。コーディネートに慣れてきたら、小花柄や細かいストライプなどの繊細な柄物に挑戦してみましょう。
大柄の模様や花柄、太めのストライプは、コーディネートもむずかしいうえ、模様ばかりに目がいってしまい、せっかくカモフラージュした部分が目立ってしまいます。その結果、着太りして見える危険性があるので、避けたほうが無難でしょう。
(1)スカンツ・スカーチョを含む「ワイドパンツ」のメリット
コンプレックスをうまくカモフラージュしてくれる
スカンツ・スカーチョ・パラッツォパンツやガウチョパンツの「ワイドパンツ」とされているアイテムの最大のメリットは、身体のラインをカモフラージュできるということ。隠すのではなく、カモフラージュするというのがとても重要なポイントです。
少し前までトレンドだった、ピタッとしたスキニーパンツに長め丈のトップスであるチュニックを合わせるというコーディネートは、隠すということに重きをおいているため、30代・40代の大人女性がとり入れてしまうと野暮ったく、一気におばさんぽく見えてしまいます。
身体に沿いすぎず、覆いすぎないボトムスである「ワイドなシルエットのパンツ」を履き、スッキリとしたトップスを合わせてあげたほうが、ぐっとおしゃれなスタイルになります。
隠すのではなく、カモフラージュしてくれるというところに、大人女性がとり入れるべきポイントがあるのです。
サイズを問わずに履くことができる
デニムなどは必ずサイズがあり、試着しなければ不安だったり、入るサイズがないという恐ろしい事態になってしまうこともあります。その点、ワイドパンツは、フリーサイズやウエストの後ろ側がゴム仕様になっていることも多く、サイズの幅が広いのが特徴です。
細身の人も、ぽっちゃり体型の人も問わずに履くことができる、貴重なボトムスといえるでしょう。
楽な履き心地なのにきちんとして見える
身体に沿いすぎず、適度な余裕があるワイドパンツは、履いていてストレスフリーなので、リラックスして着用できます。毎日でも愛用したくなってしまうほどやみつき度の高いアイテムです。見た目がゆるく見えることはなく、キリッときれいめに見えるところもオトナ女性にはうれしいメリットです。
ウエストにベルトを合わせ、きれいめのシャツなどのトップスや小物を使ってコーディネートすると、よりきちんと見え、勝負しなければならないシーンでも活躍してくれます。
(2)スタイリストが教える選び方のポイント2つ
「ストンと落ちる素材感」のもの
スカンツ、スカーチョを選ぶうえで一番大切なのが「素材感」です。ストンと下に落ちるような、さらっとした素材のものを選びましょう。さらに、「光沢」があれば高級感が加わり、キレイめなコーディネートにも大活躍してくれます。
ガサガサした素材や固めの素材のものは、ボリュームがありすぎて着太りしてしまう恐れがあるので注意しましょう。
ウエスト周りにデザインがないもの
次に注意すべきは「ウエスト周り」です。できるだけボリュームが出ないようなデザインのものをチョイスしましょう。トップスをウエストにインした時に、すっきりと見えるものが理想です。
ウエスト周りに、「タック(ヒダ)」や「プリーツ」などのデザインが集まっていると、ウエストがポッコリ出ているように見えてしまいます。
(3)トレンドも押さえたおすすめの「スカンツ」「スカーチョ」
上記をふまえて、筆者がおすすめする「スカンツ」と「スカーチョ」を厳選してご紹介します。
ユニクロのスカーチョはすっきり見えるトレンドデザイン
ウエスト周りがすっきり見える「ラップデザイン」のスカーチョがユニクロにもラインナップしています。トップスをインしても、もたつかず、サイドのさりげないリボンデザインがエレガントに見せてくれます。
後ろはゴム仕様になっており、楽に履けることもうれしいポイントです。
シンプル&フェミニンなGUのスカーチョ
ストンと落ちる素材を使ったウエスト周りにデザインのないスカーチョは、着やせ効果抜群です。落ち着いた色味を選べばオフィス仕様としても活躍してくれます。
取り外しできるリボンベルトが付属しており、シンプルな雰囲気とフェミニンな雰囲気の2パターンを楽しめ、着こなしの幅も広がります。
トレンドのベルト付きは、ウエスト周りをカモフラージュ
今年は「ベルト」が空前のトレンドとなっています。あらかじめパンツに付属しているものなら、ハードルが低く気軽にとり入れられます。そして、ウエスト周りの気になる部分をカモフラージュしてくれる効果もあります。
気になる部分をカモフラージュしながら着やせできるポイントを押さえれば、毎日をおしゃれに装えること間違いなしの「スカンツ」「スカーチョ」。トレンドも意識しながら、ご自身の体型に合う一着を見つけてみてくださいね。
■5.30代・40代「スカンツ・スカーチョ」の着やせコーディネートのコツ3つ
トレンドからボトムスの定番となりつつある「スカンツ」と「スカーチョ」ですが、ボリュームがありバランスがむずかしいので、そのコーデ方法に迷っているという方も多いでしょう。ボディの気になる部位が多い30代・40代女性は、いかにスタイルよく見せるか、カモフラージュするかを考えていると思います。
そこで、スタイリストの筆者が、30代・40代女性の気になる部分をうまくカバーし、バランスよく見えるコーディネートの鉄板テクニックをご紹介します。
トップスはジャストウエストのものを
ウエスト周りにボリュームがたまりやすいスカンツやスカーチョに、長いトップスを合わせると野暮ったく、ずん胴に見えてしまう恐れがあります。合わせるトップスは「ジャストウエスト丈」までのものが鉄則です。
長め丈のトップスは、ウエストインして着こなしてみてください。全部インするのに抵抗のある人は、前側だけ入れるとウエスト位置もわかりやすく、気になるお尻部分も隠せて今っぽい着こなしになります。
ウエスト位置を高めに設定すると、足長効果も期待できます。
ロング丈の羽織りを合わせてタテ長効果を狙う
トップスはジャストウエスト丈のものが鉄則ですが、「ヒップやウエスト周りがダイレクトに見えてしまって不安」という方もいるでしょう。
そんな方におすすめなのが、ロング丈の羽織りを合わせるコーディネートです。気になる部位をカモフラージュしつつタテに長く見せることができ、細見え効果が期待できます。
これからの季節には、涼しげでトレンド感のあるガウンタイプの羽織がおすすめです。刺繍が入っているものなら季節感も演出でき、おしゃれに装えます。
腕周りがゆったりしているものが多いので、着やせ効果も狙えるアイテムです。
重めデザインの靴を合わせてバランスを
全体のバランスをとるのに重要なアイテムである靴。フラットなヒールでも重めのデザインを選ぶと、コーディネート全体がまとまり、足が引き締まって見える効果もあります。
厚底、ストラップ太め、ウエッジソールなどの存在感のある靴を選びましょう。
バランスがむずかしいと思われがちなスカンツ・スカーチョのコーディネートも、アイテム自体の選び方や合わせるアイテムのセレクト方法などの、ほんの少しのテクニックでスタイルをよく見せることが可能です。
さらに、季節やシーンによってお好みのファッションテイストに合わせ、ガウチョやパラッツォパンツなどのワイドパンツもワードローブに追加して、今年は活躍させたいですね。
大人女性の必須アイテムのひとつなので、楽しんでコーディネートしてみてくださいね。
(スタイリスト/ライター 森田文菜
タレントのメディア出演時、通販サイト、新聞などのスタイリングを担当するスタイリスト。レディースメンズ問わず幅広く活動中。またファッション記事を中心としたライターとしても活動中。)
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