今やハウス栽培や輸送技術の発達によって、本来旬があるはずの野菜を通年通して食べることができる時代へと変化しつつあります。いつでもどこでも同じ野菜をいただくことができるのは消費者にとってメリットでもありますが、旬のありがたみがなくなるような味気無さもありますよね。こんな便利な時代ですが、実は春のこの時期しか食べられないそんな季節限定の野菜もまだ存在するのです。アンチエイジング効果も期待できちゃう今しか味わえない春野菜を5つご紹介します。
■タケノコ
水煮のタケノコは年中ありますが、朝掘りのタケノコは春の一時期しか出回りません。タケノコを漢字で書くと「竹に旬」と書きます。春の旬を楽しむ意味でもぜひ食べたい野菜です。タケノコに含まれる食物繊維は、腸内にある老廃物の排出を促してくれる働きがあります。しっかりとした歯ごたえは早い満腹感につながるため、ダイエットにも◎ よく噛むことは脳を活性化させ唾液の分泌量を増やします。唾液には老化を防止するホルモンが含まれているといわれているので、アンチエイジング効果も期待できちゃいますね。アクが多く下処理が面倒なタケノコですが、春のこの時期を逃すともう出会えない味覚でもあるので今年は水煮ではなく朝掘りのタケノコにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
■グリーンピース
グリーンピースの冷凍や缶詰のものは一年中売られていますよね。でも、さやつきのフレッシュなものは一定期間しか出回りません。春の訪れを感じさせてくれるさやつきのグリーンピース。サラダや定番の豆ご飯で楽しみましょう。
■春キャベツ
1年中出回るキャベツですが、葉の巻きがゆるくほのかに甘い春キャベツは他の季節では味わえません。キャベツといえばビタミンと同じような働きをするビタミン様作用物質といわれているビタミンUが含まれています。ビタミンUは別名「キャベジン」ともいい、胃腸粘膜を丈夫にしたり、荒れた胃壁を正常に整える作用が期待されています。また、血管の老化を防ぐ働きのあるビタミンCも含みアンチエイジングにも◎ 葉が柔らかいのでサラダなど生食で食べるといいですね。
■新じゃがいも
通年通して売られているじゃがいもよりも小さく水分が多いのが特徴の新じゃがいも。皮が薄くキレイに洗えばむかなくてもそのまま食べることができるのでズボラさんにもおすすめです。日持ちしないので早めに食べるようにしましょう。
■新タマネギ
春になると並ぶ新タマネギ。柔らかく、水分が豊富。辛味も少ないという特徴を活かしてサラダなどの生食でいただいてみては? タマネギの独特の辛味成分である「硫化アリル」は新陳代謝を活発にする働きや、血をサラサラにする働きもあると考えられています。水に溶けやすいので効果を享受したい場合は、さっとさらすようにしましょう。
春の一時期を逃すと出会えない味。機会があったら食べてみてはいかがでしょうか。
(ベジ活アドバイザー/一般社団法人食べてキレイになる協会 理事 生井 理恵)
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【参考】
※アンチエイジングの秘訣は食習慣にあり – 広島県歯科医師会
※キャベツ – JA筑前あさくら
※新玉ねぎと玉ねぎの違いは生or乾燥 – JA越前丹生