日も暮れて、各家庭から夕飯の香りがただよってくると、お腹がグッと空いてきます。さらにそのなかに、にんにくの香りが混じっていたりすると、いっそう食欲を刺激されます。にんにくは、料理にアクセントをつけるのに欠かせない食材。上手に使うことで料理の質を上げ、食べる人を満足させることができます。今回は、料理研究家である筆者が、「にんにくを上手に使いこなすコツ」をご紹介します。
■にんにくの芽を取る理由
にんにくを料理に使う際、切るときに芽(芯の部分)を取り除きます。加熱すると焦げやすかったり、苦みを感じやすいという理由からです。取り方としては、むいたあとにとがっていない丸いほうを少し切り落とせば、つまようじなどで引っかけて簡単に取れます。
■1:スライスは肉や魚のソテーに
にんにくのスライスは、肉や魚のソテーに香りづけとして使います。切り方としては、繊維方向に垂直になるよう包丁を入れて薄切りにしていきます。こうすることで、香りが出やすくなります。スライスは、油で揚げてにんにくチップにしてもいいですね。
■2:みじん切りにしてスープやソースに
にんにくを半分にカットして、切り口を下にして置くことで切りやすくなります。いくつか繊維方向に切れ込みを入れたら、今度は垂直に包丁を入れて細かく切るとみじん切りになります。料理に使うソースに入れたり、スープに入れたりと、用途はさまざまです。
■3:つぶして料理に入れて最後に取り出す
にんにくをつぶす際は、包丁の腹を使います。まな板と腹の部分ににんにくを挟み、上から体重をかけてつぶします。ここからみじん切りにしてもいいですが、この時点で香りは強く出ています。料理に香りだけつけたい場合はこのまま入れて、できあがったら取り出すという方法もあります。
■4:すりおろしたものは餃子などに練り込んで
すりおろす際は、おろし金を使うのが基本ですが、なにぶん欠片が小さいので指に気をつけなくてはいけません。専用のガーリックプレスという器具もあるので、利用してもいいでしょう。すりおろすのが、もっとも香りの強くなる使い方です。かつおのたたきを食べるときに醤油に混ぜたり、餃子のあんに混ぜて使ったりします。
いかがでしたか? にんにくの風味はとにかく食欲をそそります。冬場の寒さで元気が出ないときなどにピッタリの食材です。ぜひ、料理に合った調理をして加えてみてください。
(料理研究家 オガワチエコ)
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