ポン酢は鍋料理などを始め、さまざまな料理に用いられる調味料です。醬油をベースとして出汁や酸味が効いていて、料理の味を引き立てる名脇役です。でもひんぱんに使う調味料ではないので、いざというとき切らしていることもありますね。わざわざ買いに行くのが面倒な場合は、ほかの調味料を組み合わせて代用することも可能です。今回は、料理研究家の筆者が、「美味しい自家製ポン酢の作り方」をご紹介します。
■オランダ語の「pons」が語源
ポン酢は、「ポン」という名称からポンカンなどの果実を思い浮かべるかもしれませんが、実際の由来はオランダ語。「pons」という柑橘系の果汁を意味する言葉が語源です。日本に伝わってきた際に調味料として加工され、「酢」の文字があてられてポン酢となりました。
■基本の配合「七五三ポン酢」を自分好みに
ポン酢は、醬油と酢とみりんがあれば作れます。「七五三ポン酢」という基本的なものがあり、醬油、酢、みりんを7:5:3の割合で配合して作ります。この比率を参考にして自分好みにアレンジすれば、大きな失敗をすることはありません。
■酢は柑橘系の果実でさわやかに
酢に柑橘系の果実を搾って加えたり、酢をまるごと果汁で代用することも可能です。使用される主な果実は、カボス、すだち、柚子など。果汁を加えることで酸味も穏やかになり、さわやかな香りが楽しめます。
■鰹節や昆布で出汁を取っても◎
調味料を混ぜ合わせる際に、鰹節や昆布を加えて出汁を取れば旨みがアップ。あっさりとした料理に使うのにはもってこいのポン酢になります。ただし、鍋料理などしっかりと出汁を取って作ってあるものには、余計な味を加えることになります。手の込んだ料理には、シンプルなポン酢のほうがいいかもしれません。
いかがでしたか? ポン酢のさわやかな酸味と香りは、素材の味を引き立て、食欲をそそります。自分が作った料理であれば、自分で作るポン酢との相性がいいはず。ぜひ自分好みの調合で、オリジナルポン酢を作ってみてください。
(料理研究家 オガワチエコ)
【関連記事】
・食のプロも実践!料理がぐっと美味しくなる“油の使い分け”