10月に入り、米どころの新米が次々とお店に並んでくるようになりました。実は新米のこの時期こそ、様々な産地銘柄のお米を味わっていただき、自分の好みのお米を見つけ、一年間食べる今年のお米を見つけていただきたいのです。今、話題の産地米とその美味しい食べ方を知り、お米探しに役立ててみては?
■新米と呼ばれるのはいつまで?
新米とは、生産された年(今年で言うと27年)の12月31日までに精米され、包装されたお米を言います。お米屋さんでは、同一産地・同一品種のお米が新たに収穫された時点で新米と呼び、前年のお米を古米と呼んでいます。
■美味しい産地は毎年変わる!?新米の選び方
新米時期は特に、産地問わずにお米を様々楽しんでいただくことが、美味しいお米選びの最大のポイントです。毎年、お米の美味しい産地は変わります。特に今年は、お盆明け以降の気候が不安定で、日照不足気味の産地もあります。が、同一県内の市町村単位、品種単位で、お米の良し悪しが異なるお米選びには非常に難しい年になりますので、本土で一番早く出荷される宮崎県産こしひかりを皮切りに、北上しながら様々な産地・品種のお米を試食し、自身に合うお気に入りのお米を探すと良いでしょう。
■今注目の銘柄米3つ&オススメの食べ方
1.熊本県産森のくまさん
九州は温度が高く、美味しいお米ができにくいと思われがちですが、実は東北と同じくらい寒暖差があり、収穫が遅い地区が多々あります。特に、熊本県城北地区は、米食味ランキング最高位が特Aの中でも、最も評価の高い産地として話題になりました。森のくまさんは、ひのひかりとこしひかりの血を引くサラブレッド品種で、しっかりとした歯応えとモチモチ食感、優しい甘みで冷めても味が落ちにくく、おにぎりにするとより森のくまさんの味が引き立ちます。
2.長崎県産にこまる
長崎や石川、高知で多く作られているこしひかりの後継品種。お米マイスターの私自身が美味しいと感動したほどの良質品種です。モチモチした食感、ちょっとぼってり太り気味の丸い粒、優しい甘みと粘りが特徴的で、どんなおかずにも合性がピッタリのお米です。昔懐かしい味わいが楽しめる白米ごはんらしいお米ですので、白ごはんでしっかり味わって頂きたいお米です。
3.北海道産おぼろづき
北海道で作られている道産品種。モチモチ食感が特徴です。お米の味がしっかりしていて、大粒で甘みも強く、ご飯をしっかり食べたい方にオススメのお米。もち米のようにごく薄く白濁する特性から「かすんだ月」をイメージして「おぼろづき」と命名されたほど、もち米に近い品種です。収穫量が少なく、北海道内でその多くが消費されてしまうことから、お米マニアの方に人気の隠れた銘品種となっています。オススメの食べ方は、まぐろの漬けなどを載せた海鮮漬け丼が最適。
新米のこの時期、様々なお米を食べて、今年一年のお米を探してみては!美味しいお米を炊くことができる女性はワンランクアップの高評価です!
(5ツ星お米マイスター/ごはんソムリエ 澁谷梨絵)
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