多くの女性が持っている、立つときのクセ「反り膝」。膝がまっすぐ以上に反り返ってしまっている状態のことで、「膝の過伸展(かしんてん)」「反張膝(はんちょうしつ)」とも言います。女性はヒールを履く機会が多かく、男性よりも関節が柔らかいために「反張膝」になりやすいと考えられていますが、多くの方がそうとは気づかずに生活をしています。この「反張膝」、実は足のむくみを引き起こしたり、気になる“膝の上のお肉”の原因でもあるのです。10代の頃は膝上のお肉もパーンと張ってちょっと太いかな? くらいだったのが、アラフォーにもなると、筋肉が衰え“膝の上にお肉が乗っかる”状態に……。
年齢を感じさせない膝を保つためにも、「反張膝」について知っておきませんか。
■さっそくチェック!あなたの膝は「反張膝」?
まずポイントになる3点を見つけましょう。
- 大転子(だいてんし)…脚の付け根の外側の出っ張った骨の部分
- 腓骨頭(ひこつとう) …膝下外側の出っ張っている骨の部分
- 外果(がいか)…外くるぶし
正常な状態は、この3点が一直線上に並びます。「反張膝」の場合は、「腓骨頭」が後ろ側にあり、横から見ると脚全体が後ろに大きな曲線を描くような形になります。自分では確認しづらいですが、誰かに見てもらったり、横向きの立ち姿を写真に撮ってみると、分かりやすいですよ。
■プニ肉以外にも…「反張膝」が引き起こす恐ろしい状態
「反張膝」の状態の筋肉は、太もも部分では表、裏とも常に力の入った状態になり、筋肉が緊張するため、代謝が落ちて脂肪やセルライトがつきやすくなってしまいます。そして膝の上にお肉が乗るように。さらに「反張膝」がひどくなると、下腹をつきだす感じになるので下腹ポッコリ。そしてお尻は横に広がり、猫背で胸も垂れ、頭が下がって二重あごに…という見た目になってしまう可能性もあるのです。
そして、影響があるのは見た目だけではありません。膝関節が圧迫されふくらはぎも緊張状態にあるため、血流が悪くなり、むくみや冷えの原因にもなります。さらには膝痛・股関節、腰痛などの痛みの原因になる可能性も。「反張膝」のチェックは少し難しいですが、とても多くの女性が「反張膝」の状態にあるのが実情です。膝の上のお肉や脚のむくみ、疲れが気になる方は、整体師やヨガまたはピラティスのインストラクターなど、専門家にチェックしてもらうといいかもしれませんよ。
次回は、「反張膝」になりやすいNG癖とその対策についてお話ししたいと思います。もし「反張膝」かな、と思う方は、まず、膝に力を入れ過ぎずに立つことを気を付けてみましょう!
(鍼灸師/ピラティス体幹トレーナー/CORE Studio麹町代表 土田香織)
【関連記事】