「ネコ背はダメ」と分かっていても、仕事や家事に追われるうち、丸い背中になっている方は多いのでは?ネコ背は首から肩、背中や腰のつら〜いハリの原因に。また、体を支えるだけでなく、自律神経の通り道でもある背骨がゆがむと自律神経が影響を受け、内臓不調や、意外にもマイナス思考の原因になる可能性が!そんなダメ姿勢の代名詞・ネコちゃんですが、実はネコ背さんこそ、ネコちゃんに見習うべき習慣が!
■ネコの寝起きポーズ
実は身体の筋肉は運動時にだけ働いているわけではありません。身体は常に重力に逆らっているため、脱力しているつもりでも、筋肉や神経は常に細かく緊張し、活動しています。寝ている時も同様に筋肉は緊張を続けているので、寝起きは身体が固くなりがち。寝起きに伸びをしているネコちゃんを見たことはありませんか?これは、筋肉や関節を良く伸ばし、次の動きに移るための本能的な準備体操。伸びによってあの身体の柔軟さを保っています。
背中の張りを和らげるキャットストレッチピラティスでは、キャットストレッチと呼ばれる、ネコのようなポーズで背骨をほぐし、背筋を刺激するエクササイズがあります。固まった背中をほぐせる簡単なストレッチですので、ご紹介します。
A:背骨の屈曲
- 腕を肩幅、脚は腰幅に開き、お尻の真下に膝が来るよう四つん這いになります。
- お尻から頭に向かって、背骨を一つずつ順番に動かすような意識で少しずつ背中を丸めていきます。この時、下腹を背骨の方に引き込むよう意識しましょう。
- 丸くなった姿勢をキープし、息を吸います。胸の後ろに息を送るイメージで吸うと更に背中がストレッチされ、効果的です。
- 息をゆっくり吐きながら、背骨を一つずつ元に戻すように意識して、①の姿勢に戻ります。
一番意識したいのは、背骨をひとつひとつ動かし、骨と骨の間を広げるという感覚。ネコ背の方は、胸のあたりだけが大きなカーブを描きやすいですが、頭からお尻まで、きれいな山なりカーブが描かれるのが理想です。
B:右のポーズ、背骨の伸展
- 続いて、息を吐きながら背中を反らしていきます。首や腰だけが反らないよう、胸を前へ突き出すように。
- 反らした姿勢をキープし息を吸います。
- ゆっくりと息を吐きながら、元の姿勢に戻ります。
「A:背骨の屈曲」と「B:背骨の伸展」を交互に3セット行いましょう。
※注意:首や腰などに痛みを感じる場合は、決して無理をしないでくださいね。
キャットストレッチは背中の張りをほぐすだけでなく、自律神経のバランスを整え、内臓の働きを良くする効果も。また、下腹部を引き込むエクササイズですから、ポッコリお腹もスッキリしますよ。お目覚めなどちょっとした合間に、ネコちゃんの習慣を真似て、柔らかな背中を手に入れましょう!
(文:土田香織 イラスト:上田城)
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