お子さんに、ただ「勉強しなさい」と言い続けていませんか? もしかすると、その声掛けはあまり響いていないかもしれません。小学校低学年ならなおさらのこと。なぜなら、「勉強」と言っても何をどうすればよいのか、わからないお子さんも多いからです。お子さんに勉強してもらうためには、声かけや後押しの方法にコツがいるんです。今回は、そんなコツを4つご紹介します。
■「いつ」「何を」「どこから」の3セットをきちんと伝える
お子さんは「勉強しなさい」と言っても、前述の通り「何をどうやったらいいのか」がわからず戸惑っている場合も。なのに、追い打ちをかけるように漠然と「勉強しなさい」と言われるから、さらに戸惑ってしまうのです。それならば、「いつ」「何の勉強を」「どこからやったらいいのか」を明確にして、「2時になったら算数のドリルを20ページからやろうね」と、具体的に伝えるよう意識しましょう。お子さんも「何から手をつけたらいいのかわからない」という状態になりにくくなるはずです。
■「やりなさい」より「やったの見せて」が効果的
「勉強しなさい」は、やっていないことが前提で出る台詞です。ですが「やったの見せて」という伝え方には、お子さんを信じる気持ちが込められています。ほんのちょっとの違いかもしれませんが、お子さんを信じているかどうか、気持ちの伝わり方が大きく違うはず。こんな声かけなら、お子さんに「あ、やらなきゃな」と思わせることができるかもしれません。ただ、言い方はやわらかくなるよう心がけましょう。
■「勉強したら、親に見せる」というプロセスをシステム化する
お子さんが勉強したら、親がすぐその成果をチェック! この動作をシステム化してしまえば、お子さんも自ら取り組む姿勢になるかもしれません。せっかく勉強しても放っておかれると、「せっかくやったのに…」という気持ちになってしまう可能性があるためです。自分が勉強すれば、親がすぐ見てくれると分かっていれば、お子さんだってやる気になるというもの。空き箱などを用意して、お子さんが勉強をしたものを入れておくための「やったよボックス」を作っておくと、親が見るのも、見たものをお子さんに返すのも、もっとスムーズに進みます。
■「結果」ではなく「過程」をホメる
親はついつい、「できていない」「解けていない」と、勉強した結果にばかり目を向けがちです。でも、大事なのは「勉強をした」ということ。大人だって、結果を評価されるより、その過程を評価されるほうが嬉しいのではないのでしょうか。実はお子さんも同じです。自分から勉強しただけで、大したものなのです。ですから、まずは自ら勉強したことを「えらいね」と、褒めてあげてください。それだけでも、お子さんは「自分のことをちゃんと見ていてくれたんだ」と思い、やる気になってくれるはずです。
お子さん自身も、「勉強しなきゃ」と頭では分かっているのです。それでもなかなか行動に移せないということは、大人にもきっとあるはず。ですから押し付けたり、追い打ちをかけたりなど、圧力をお子さんに感じさせる声かけは禁物。さりげない声かけや後押しで、お子さんが勉強に取り組みやすいようにしてみてみませんか?
(ライター 長岡宏江)
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