数百年前から日本に存在する手ぬぐい。日本の女性達は、通気性と吸湿性に優れ、さらっとした感触の手ぬぐいで、古来より肌を磨いてきました。あらゆるスキンケアのなかで、シンプルではあるものの、肌に優しいこの手ぬぐい美容法が今、見直され注目を浴びています。今回、洗顔からパックまで、幅広い使用法をご紹介します。
■そもそも、手ぬぐいって?
素材は、日本に昔から伝わる和晒。ルーツは古く、今昔物語にも登場します。当時は麻が用いられていましたが、江戸時代より綿花の栽培が始まり、現在のような平織りの木綿となりました。
■基本の美肌洗顔
「手ぬぐい洗顔」は、メイク落としから洗顔までを、1枚の手ぬぐいで行います。普段のメイクなら手ぬぐいと固形石鹸のみで充分。ぬるま湯でぬらした顔を手ぬぐいでぬぐうだけで、メイクはほぼオフできます。次の泡洗顔で完全に落とせるので、強くこすらないように注意。
次に、ぬるま湯でぬらした手ぬぐいに石鹸をこすりつけ、数回もみ込んでクリーミーな泡を作ります。その泡を壊さないように顔の上をクルクルと滑らせると、手ぬぐいの繊維が泡と一緒に肌に密着し、きめ細かい泡の力で毛穴の汚れを取り除きます。不要な角質もオフできて、むき卵のようにツルンとした肌に生まれ変わります。ウォータープルーフのアイメイクなどは、先に専用リムーバーを使うと、こすり過ぎを避けられますよ。
■黒ずみやブツブツのケアにも!
手ぬぐいの摩擦を利用した天然のピーリングは、スペシャルケアにおすすめです。この場合、石鹸は使いませんが、洗顔やお湯に浸かって肌を柔らかくした後に行うこと。お湯にぬらして固くしぼった手ぬぐいを指に巻きつけ、小鼻の脇や鼻の頭など、ザラつく部分をくるくると撫でます。あご周りのポツポツや、くちびるのかさつきも改善してくれるそうです。
■なんとパックもできる!?
毎日でも行いたいのが、手ぬぐいの保湿パック。オイルorクリームをマッサージしながら塗り、あらかじめ鼻と口の部分をカットし、濡らしてから絞った手拭いを顔にのせて5~10分。じんわり汗をかくくらい蒸らしたら、軽く押さえて拭き取ります。入浴の最後に行えば、お肌がしっとり、お風呂上がりもスキンケアいらず。
たった1枚の布で、様々な役割をこなす手ぬぐい。地球にもお財布にも優しい、大人の女性として、エコな美容法を今こそ試してみてはいかがですか。
(つやプラ編集部)
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【参考】
※高邊しおり著『「キレイ」が変わる美肌手ぬぐい』(竹書房)
※手ぬぐい洗顔 − 株式会社スリーアイランド