秋から冬にかけて、りんごの季節がやってきます。スーパーマーケットに一年中並んではいますが、これからが最も美味しい時期。ジャムにしたり、パイにしたり、カレーに入れたり、様々な調理法で存分に楽しみたいものです。りんごとひと口に言っても、品種は様々です。日本のりんごは生で食べるのに適しているものが多いので、加熱すると味がぼんやりすることも。そこで今回は、料理研究家である筆者が、「加熱に適したりんごの品種と、オススメの調理法」をご紹介いたします。
■1:紅玉(こうぎょく)
明治時代から作られている、歴史の古い品種です。200g程度と、やや小ぶり。果肉は緻密で、しっかりと締まりがあるのが特徴です。
オススメの調理法
詰まった果肉が特徴の紅玉は、煮崩れしにくく、形を残したまま調理したい場合に適しています。甘さと酸味のバランスも取れているため、程よい酸味が必要なアップルパイやタルト・タタンに使用するのがオススメです。
■2:つがる
大きさは250g程度と一般的ですが、果汁量の多さが特徴です。日本では第2位の収穫量で、どんなスーパーマーケットでも簡単に手に入るのも魅力の一つでしょうか。
オススメの調理法
果汁が多いため、早く煮えます。強い甘みに対して、酸味がほとんどないのも特徴。カレーライスやビーフシチューなど、甘みや香りを出したい料理の隠し味として最適です。
■3:ジョナゴールド
300g程度と、少し大ぶりの品種です。果肉は固く、シャキシャキと軽やかな食感が楽しめますが、同時に果汁も多いのが特徴です。
オススメの調理法
果肉は固いですが、果汁が多いため、煮るとほろほろと崩れます。甘さと酸味のバランスが取れているため、ジャムにするのに適しています。他にも、原型を残さずにパイにしたい場合にもオススメです。
いかがでしたか? りんごは、値段や色形でなんとなく選んでしまいがちですが、用途によって品種を使い分けると、いつもの料理が一段と美味しく仕上がりますよ。
(料理研究家 オガワチエコ)
【関連記事】
・プロ直伝!インスタントラーメンを美味しくするコツ4つ