食品を保存する場所として冷凍庫はとても重宝されます。鮮度を保ち、品質を落とさずに長期保存することができます。でも、なかには冷凍庫での保存に向かない食材もあります。誤って入れてしまうと、あっという間に品質を落としてしまうことになりかねません。冷凍庫に頼りすぎは禁物です。そこで今回は、料理研究家である筆者が【冷凍庫での保存に向かない食材】についてご紹介します。
■繊維の多い食材は筋っぽく
繊維が多い食べものは、冷凍保存には向いていません。冷凍すると水分だけが抜けてしまい、食感が筋っぽくなってしまうからです。繊維の多い食材というと、ごぼうやタケノコなどが挙げられます。
■ジャガイモはボソボソ食感に
ジャガイモも、冷凍すると水分が抜けやすいことで知られています。カレーなどと一緒に冷凍すると、ジャガイモの水分が失われてボソボソッとした食感になってしまいます。冷凍する場合は、すりつぶすなどの工夫が必要です。
■水分の多い野菜も
レタスやきゅうりなどの水分が多い野菜を冷凍すると、解凍したときに水分が出て、張りのないべチャッとした食感になります。細かく切って密閉袋などに入れての冷凍保存の方法もありますが、品質の低下は否めません。
■薬味に使うものは風味が落ちる
生姜やニンニク、ネギなどの薬味に使うものは、冷凍すると風味が落ちてしまいます。風味が肝心な食材なだけに、とても残念なこと。こちらも、みじん切りやすりおろすことで保存も可能ですが、やっぱり使う直前に調理したいものですね。
■マヨネーズは油が分離する
マヨネーズを凍らせてから解凍すると、油やそのほかの成分が分離してしまい、使いものにならなくなります。冷凍庫ではなく、冷蔵庫の奥の冷たい箇所に入れておくだけでも分離しかねないので注意しましょう。
■せっかくの高級食材が溶ける
生ウニを冷凍保存すると、組織が壊れてしまい、解凍したときに形が保てずに溶けてしまいます。せっかくの高級食材が台無しです。間違っても冷凍庫には入れないようにしましょう。
いかがでしたか? 鮮度を保とうと思っていたつもりが、裏目に出てしまうことがあります。冷凍庫は決して万能ではないので、まずは新鮮なうちに食べ切ることを意識するようにしましょう。
(料理研究家/オガワ チエコ)
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