新鮮な野菜を生で食べたときのシャキシャキっとした食感は、たまりませんよね。栄養がそのままたっぷり摂れている感じもします。ただ、野菜ならなんでも生で食べられるわけではありません。えぐみが強いものなどは、いったん火を通さなければなりません。とはいえ、一般的には「火を通さなければならない」と考えられている野菜で、実はそうでないものも意外とあるんです。今回は、料理研究家の筆者が、サラダにしても美味しい「実は生で食べられる野菜」についてご紹介します。
■火を通さないで食べることのメリット
植物は一旦根付いた場所から動くことができず、紫外線や害虫から移動して逃げることができません。そのため、外敵や刺激から身を守る、多くの成分を持っています。そういった成分の摂取は人のカラダにとってもいいことですが、加熱すると損なわれます。ほかにも火を通すことで失われる栄養素もあるため、野菜は生で食べることが推奨されています。
■1:「ブロッコリー」や「カリフラワー」は新鮮であれば◎
ブロッコリーやカリフラワーの可食部は、花蕾(からい)と呼ばれる花のつぼみの集まりです。ですから、時間が経つと花が咲き食べられなくなりますが、新鮮なものであれば生食が可能。ブロッコリーはゴロゴロとした食感が、カリフラワーはコリコリとした食感が楽しめます。
■2:「春菊」は根元の固い部分をよけて
春菊には独特の苦みがありますが、加熱をしなければ強くならず、むしろ食べやすくなります。ですから、鮮度の高い青々としたものを選んで、しっかり洗って汚れを落とし、ドレッシングなどをかけて食べてください。茎の根元のほうは固いので、よけたほうがいいでしょう。
■3:「マッシュルーム」はカサの裏を見て
マッシュルームは、唯一といっていい「生で食べられるキノコ」です。ただし、やはり鮮度によります。収穫後からあまり時間が経っているものは厳しいです。目安としては、カサの裏側を見てください。時間の経過とともに黒く変色していきます。カサがあまり開いていない、変色していないものを選びましょう。
いかがでしたか? 生で食べると、食感も香りもだいぶ違って感じるかもしれません。意外と生のほうを好む人もいます。物は試しということで、野性的にガブリといってみてはいかがでしょうか。
(料理研究家 オガワチエコ)
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