マスクを着用することが外出時の習慣となってきましたね。しかし、マスクが原因で肌荒れに悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
今回は上手に付き合うための肌荒れの予防とその対策を皮膚科医・野村有子先生に教えていただきました。
■皮膚科医が教える、マスクで肌荒れしてしまう原因って?
ザ・プロアクティブカンパニー株式会社の調査によると、マスクの長時間着用*が原因で肌荒れを経験したことがある人は7割以上にのぼるといいます。*1日6時間以上、週1日以上
マスク着用による主な肌荒れの症状は、肌の赤み、ヒリヒリ感、かゆみ、ニキビの悪化。その原因とは?
(1)マスクの繊維による肌への刺激
「使い捨てのマスクやその繊維が肌への刺激となります。また、布マスクも何回か洗って毛羽立つようになると刺激になることがあります」
「マスクの淵が当たる部分の肌が赤くなっている場合はこれが原因と考えられ、あごや鼻の部分は、横線を引いたように赤くなることもあります」と野村先生。
(2)マスク内のムレによる毛穴詰まり
「マスクをしていると自分の呼気でムレやすくなり、肌の角質がふやけて毛穴が詰まりやすくなります。その結果、口の周辺や頬などマスクで覆われる部分にニキビができることがあります」
「これからの季節、気温が上昇しマスク内で汗をかくようになり、よりムレやすくなります。毛穴が詰まりやすいなど元々トラブルがある方は重症化する可能性があるため、より早めのケアが必要です」と野村先生は語ります。
■肌荒れを防ぐ!マスクとの上手な付き合い方とは?
肌への負担を減らすために、野村先生が提案するマスクとの上手な付き合い方とは?
(1)マスクの内側に布を1枚挟む
「肌への刺激を防ぐためマスクの内側に薄い布を1枚挟むといいでしょう。ガーゼが理想的ですが、ハンカチや着古したTシャツなど柔らかく肌なじみがいいものをマスクのサイズに切って利用するのもおすすめです」
「耳にかける部分の刺激が気になる場合は、ゴムの部分に柔らかい布を巻くのも1つの方法です」
(2)保湿を重視したスキンケア
「マスクによる肌荒れの予防は保湿が重要です。洗顔後の保湿はもちろんですが、カサカサしたりヒリヒリしたりする人はクリームを多めに使うなど保湿を重視したスキンケアを行いましょう」
「乾燥によって皮膚の角質層の柔軟性がなくなると、マスクによる刺激を受けやすくなります。また、皮膚の水分が少なくなるとバリア機能も低下してトラブルが起きやすくなります」と野村先生。
特に今は外出自粛によるストレスや生活リズムの乱れにより、肌荒れを助長しやすい時期。マスクとの上手に付き合いながら、バランスの良い食事や睡眠も心掛けたいですね。
(つやプラ編集部)
【野村 有子(のむら ゆうこ)先生 プロフィール】
慶應義塾大学医学部卒。医学博士。皮膚科専門医。日本皮膚科学会代議員。神奈川県皮膚科医会幹事。神奈川区医師会災害対策委員長。1998年より横浜市に野村皮膚科医院を開業。アトピー性皮膚炎患者専用モデルルームの設置や最新の肌診断機械の導入、アレルギー対応カフェなどが評判になる。
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