魚介類のなかでも下処理が面倒な「貝類」。なかなか食べる機会がないという人もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな人は、「あさり缶」を活用しましょう。保管しやすく、下処理なしで料理にそのまま使うことができ、免疫力UPや抜け毛対策にもおすすめです。
管理栄養士の筆者が、あさり缶の栄養素を効率よく吸収する食べ方をご紹介します。
■あさり缶に期待できる効果
生活習慣病予防&むくみ対策に
「タウリン」はアミノ酸の一種で、あさりをはじめ、イカやタコなどの魚介類に多く含まれています。血中のコレステロール値を下げ、血管が詰まる・硬くなることを予防する働きがあるため、生活習慣病対策に効果が期待できます。
また、筋肉に働きかけて、足などの下半身に溜まった水分を上に送り返す力を高めてくれるため、むくみ対策にもおすすめです。
抜け毛対策に
あさりには、「亜鉛」が含まれています。
亜鉛は、ミネラルのなかでも特に不足しやすいといわれています。身体のさまざまな代謝に関わっていて、頭皮や髪の生まれ変わりを促すため、抜け毛対策のために積極的に摂りたい栄養素です。
また、亜鉛が不足すると、免疫機能が低下するといわれています。「体調を崩しやすい・長引く」という人は、日頃から亜鉛を意識して摂取してみてくださいね。
■あさり缶の栄養素を効率よく吸収する食べ方
あさり缶を汁ごと使う
タウリンは水溶性なので、汁に溶け出た分まで利用しましょう。汁ごと使うと、料理の味付けを薄くできますし、一石二鳥ですよ。
炊き込みご飯やスープ、パスタなどを調理する際は、ぜひ汁ごと使ってみてください。
「ビタミンC」と一緒に摂取する
亜鉛はビタミンCと一緒に摂ると吸収率が上がるため、あさり缶を使った料理の仕上げには、ビタミンCが多いゆずやレモン、すだちをかけると良いでしょう。あっさりとした味付けになりますし、サッとビタミンCを加えられるのでおすすめです。
ビタミンCが多いピーマンやパプリカ、ブロッコリーと一緒に、炒めたり蒸したりしても良いですね。
健康のためにはさまざまな食材を食べることが良いとわかっていても、下処理の手間や賞味期限を考えると、普段なかなか買わない食材もありますよね。そんな時は、便利で栄養豊富な缶詰の食品を活用してみてくださいね。
(フリーランス管理栄養士 今井 尚美)
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