健康や美容のためにも質の良い睡眠はとても大切です。しかし、蒸し暑さなどによって質の良い睡眠をとれずに悩んでいるという方も多いかもしれません。
薬膳の世界では不眠にもタイプがあり、タイプ別に食材を変えることが大事だといわれています。
国際薬膳調理師の筆者が、睡眠の質を上げるために「タイプ別のおすすめ食材」をご紹介します。
■睡眠の質を上げるためには
薬膳のベースの考えとなっている「中医学(中国伝統医学)」では、不眠にも人それぞれの原因があると考えます。そして、その原因によって摂り入れた方が良い食材も変わってきます。
まずは、「自分の不眠のタイプを知ること」に目を向けてみてください。タイプを知ったうえで自分に合う食材をチョイスしましょう。
中医学では大きく分けて2つのタイプの不眠があると考えます。ご自身がどちらのタイプなのかチェックしてみましょう。
■あなたの不眠タイプをチェック
ストレスタイプ不眠
□夜になってもなかなか眠くならない。
□夜中に目が覚めて眠りが浅い。
□イライラしたり怒りっぽくなることがある。
□目が充血しやすい。
□喉が渇くことが多い。
栄養不足タイプ
□眠気は感じるのになんとなく眠れない。
□夜中に目が覚めてしまう。
□疲れやすい、だるさを感じやすい。
□つい悩んだり考え事をしてしまうことが多い。
□眠りが浅くて夢を見ることが多い。
中医学では、当てはまる項目が多い方がご自身の不眠のタイプだと考えます。自分のタイプを知ったら、次は対策をとりましょう。
今回は、ストレス不眠タイプの方におすすめな食材をご紹介します。
■ストレス不眠タイプにおすすめ食材
このチェックに当てはまった方は、身体に余分な熱がこもっている“ストレス不眠タイプ”だと考えます。
ストレスがたまると身体の中に熱がうまれるのですが、熱には気持ちを高ぶらせたり動きを早めるという作用があります。そのため、寝ようと思っても考え事をしてしまったり興奮して眠れなくなってしまうのです。
そんな熱がこもっている身体には、熱を静めるこの食材がおすすめです。
セロリ
“食べるアロマテラピー”ともいわれるほど気持ちを落ち着ける働きが期待できる野菜です。イライラしたりストレスが溜まっている日は、セロリを入れたメニューを1品加えてみましょう。
トマトを組み合わせるとさらに相性が良くなりますので、「ラタトゥイユ」にセロリをプラスしても良いですね。
グレープフルーツ
「イライラした時には、香りの良いものや柑橘類を摂り入れる」というのが薬膳のストレスケアの1つです。イライラしている時は身体の中の巡りが悪くなっている状態なのですが、その巡りがスムーズにさせる効果が期待できます。
そのまま食べるのも良いですし、サラダに入れることもおすすめです。オフィスではグレープフルーツジュースを水分補給として摂り入れることも良いですね。
しかし、身体を冷やしやすい食材ですので、多食は控えましょう。
あさり
イライラだけではなく、落ち込んだ気持ちを落ち着かせる働きも期待できます。ですので、気持ちがアップダウンしやすい方におすすめです。
のぼせにも働きかけてくれるので、つやプラ世代の女性のお悩みに寄り添ってくれる食材です。
あさりは身体を冷やす性質ですので、身体を温める生姜やねぎ、にんにくなどを組み合わせると良いでしょう。定番メニューの「あさりの酒蒸し」は理に叶っていますね。
ストレス不眠タイプに当てはまった人は、ぜひ参考にしてみてください。
(薬膳ライフバランスプランナー/国際薬膳調理師/コラムニスト 倉口 ゆうみ)
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