普段、何気なく食べている「タンパク質類」の摂取量は足りていますか? 食材の種類を意識することで、手軽にタンパク質を摂取することができます。
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」(厚生労働省)では、成人女性が1日に摂取するタンパク質量の推奨量を50gとしています。タンパク質50gを摂るには、60gの茹で卵なら7個、40gの納豆なら8パックを食べる必要があります。
ですが、1日にこんなには食べられませんよね。だからこそ、タンパク質を多く含む肉や魚を食事にとり入れましょう。管理栄養士の筆者が、積極的に食べるべきタンパク質食材をご紹介します。
■積極的に食べるべきタンパク質食材3つ
タンパク質は人間の身体を作る主成分です。筋肉はもちろん、肌や髪、爪もタンパク質で作られています。
タンパク質が不足すると美活から遠ざかってしまうため、意識して食べることをおすすめします。
(1)豚ヒレ肉
ビタミンB群が豊富なことで知られる“豚肉”。「ビタミンB1」が豊富な豚ヒレ肉は糖質をエネルギーに変える働きがあるため、毎日の健康に欠かせません。
さらに、豚ヒレ肉は脂質が3.7g(100g中)と低めなので、ダイエットに最適です。ニンニクやネギ、ニラ等と一緒に摂ると、それらに含まれる「アリシン」とともに効果的に働いて、より疲労回復を狙うことができます。
(生100g中のタンパク質 22.2g)
(2)青魚
ビタミンB群が豊富な“カツオ”は肌のターンオーバーを整えてくれるため、美肌効果が期待できます。「DHA」「EPA」を多く含み、中性脂肪や悪玉コレステロールを減らして血液をサラサラにする働きがあります。「鉄分」が豊富なので、貧血や肌のくすみが気になる方にもおすすめです。
生のカツオやマグロにはDHAが多く含まれているため、旬の時期に刺身で食べることをおすすめします。
(カツオ春獲り生100g中のタンパク質 25.8g/くろまぐろ赤身生100g中のタンパク質 26.4g)
(3)高野豆腐
「畑の肉」といわれる大豆の成分を濃縮した“高野豆腐”は、戻して煮たもの100g中のタンパク質が10.7g、カルシウム150mg、鉄分1.7mgと高い栄養価を誇ります。
脂質は7.3gと高めに感じますが、そのうちの5.29gが中性脂肪や悪玉コレステロールを減らす「不飽和脂肪酸」です。不飽和脂肪酸は血管の健康維持に役立ちます。
さらに、高野豆腐には「大豆イソフラボン」や「サポニン」といった美活に活躍する栄養も豊富に含まれています。
高野豆腐は煮物以外にも、そぼろ状にしてお米の代わりに食べる、チャンプルーにする、から揚げにする等、さまざまな食べ方ができ流のもうれしいところです。いろいろなアレンジを楽しんでくださいね。
(水煮100g中のタンパク質 10.7g)
タンパク質を推奨量に届くようたっぷりと食べるなら、良質のタンパク質食材が、毎日の食生活に欠かせません。ご紹介したタンパク質食材を積極的に取り入れて、美しく健康な身体づくりを心がけましょう。
(管理栄養士/おやこ食育プランナー/美食ライフプランナー やなぎさわ えりな)
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【参考】
※日本人の食事摂取基準 – 厚生労働省
※香川芳子 著・監修『七訂食品成分表2016』(2016年)女子栄養大学出版部※Luvtelli 著『LUVTELLI 2』(2010年)Luvtelli