日が強くなり数ヶ月が経った今、日焼けによる黒さとは違う「くすみ」を感じていませんか? そのくすみ、実は、日焼け止めの塗り方が間違っていたり、ちゃんと落せていなかったりすることで起こっているのかもしれません。
エステティシャンの筆者が、日焼け止めの正しい塗り方と落とし方をご紹介します。
■日焼け止めがくすみの原因に!?
塗りムラによって肌が焼けてくすんでしまう
日焼け止めには、紫外線吸収剤と散乱剤(反射剤)があり、現在は、肌に優しい散乱剤を好む方が増えています。
その選択は間違っていませんが、散乱剤は原料が粉で、塗ると肌が白くなりやすく顔が白浮きしやすいため、塗る量を少なくしている場合もあるでしょう。
日焼け止めは、ちゃんと塗れている(肌をカバーしている)ところを日差しから守ってくれるので、塗りムラや薄過ぎる箇所があると日焼けしてしまいます。規定量を使用しないと効果が薄くなり、肌の色ムラやくすみの原因となります。
また、夕日を軽視している方も多いと感じられます。夕方になったら、汗や皮脂で日焼け止めが落ちている場合もありますので、塗り直しましょう。
紫外線により酸化することで肌がくすむ
紫外線を浴びると肌が酸化します。このことはご存知の方も多いですがそれだけではなく、実は、日焼け止めがちゃんと落とせていなくて、肌に残った日焼け止めが酸化し、肌のくすみをはじめとする老化に影響していることがあります。
■日焼け止めの正しい塗り方
ムラを作らない日焼け止めの塗り方をご紹介します。
(1)3本の指先に日焼け止めを出します。手のひらを使うと手のシワに日焼け止めが入るため、指先を使っていきます。この写真の量で、両頬分くらいです。
(2)両手を使い、指先に広げます。
(3)顔には、伸ばすのではなく、「トントン」とスタンプをするように付けていきます。伸ばすとムラの原因になります。
(4)(1)に戻り、額やTゾーンにも同様に日焼け止めを付けていきます。
■日焼け止めの落とし方にも気をつけて!
日焼け止めをきちんと落とせているかどうかのチェック法をまとめます。まずは、手の甲を使って簡単チェックしましょう!
(1)比較のために、片方の手に、日焼け止めを塗りました。水をつけると、水の弾き方に差が出ます。塗っている手の滴はまん丸になります。(ウォータープルーフの程度により異なります)
(2)お使いのクレンジング剤などで落とし、再度、水をかけます。
「洗ったあとも水を弾いてしまう」「ヌメヌメな膜が残っている感じがする」「乾いた後にシワに白い日焼け止めが浮いてくる」などの場合は、日焼け止めがまだきちんと落ちていません。
また、「クレンジング不要」と記載されている日焼け止めでも、このように水を弾くことがあります。その場合は、クレンジングをしてください。
同様に、最近では「石けんで落とせる」と記載された日焼け止めも増えていますが、使用している洗浄料や石けんの洗浄力によっては落としきれないこともあります。肌に被膜感が残る場合は、無理に石けんだけで落とそうとせず、クレンジングも併用したほうが良いでしょう。
■日焼け止めをしっかり落とすためにはクレンジング選びが重要
「肌に優しい」とか「潤いを残す」といったクレンジングが良いとされていますが、本来の役割「汚れを落とす」が十分できていないことがあります。お使いの日焼け止めと相性の良いクレンジングを選びましょう。
ミルククレンジング
ミルククレンジングは、肌に優しいとされています。けれど、乳液タイプの日焼け止め以外は、落とせない可能性が高いので気をつけましょう。
ジェルクレンジング
ジェルクレンジングも、比較的、洗浄力が弱いことが多いです。ミルククレンジングに比べると落ちは良いかと思いますが、ウォータープルーフの日焼け止めは落とせないことがあります。
クリームクレンジング、バームクレンジング
クリームやバームクレンジングは、製品により洗浄力に差があります。お手持ちの日焼け止めが落とせるかチェックを行うと安心です。
オイルクレンジング
オイルクレンジングは、一番肌に負担がかかるといわれていますが、サッと日焼け止めなどが落とせるので、その点から見ると、汗や水に強く落ちにくい日焼け止めをお使いの場合はオススメです。
しかし、クレンジングに時間をかけ過ぎると乾燥の原因になるので、注意が必要です。
今、「お肌がくすんできているかも」と思ったら、今回ご紹介したチェックを行ってみてください。
また、ファンデーションの下地を日焼け止め代わりにされている方もいますが、日焼け止め効果が発揮できる程、しっかりと量を塗れていないことがあります。日焼け止め効果を期待している方は、日焼け止めをちゃんと塗る方が、肌を日差しから守ることができることを覚えておきましょう。
日焼け止めをたっぷり塗ってきちんと落とし、くすみのない肌をキープしましょう。
(エステティシャン 山田 みき)
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