料理の基盤となる出汁は、本格的に取ろうとすると、時間と手間がかかります。かといって、スープキューブや顆粒だしを使うといつも同じ味になるし、化学調味料や塩分も気になるところ。そこで今回は、料理研究家である筆者が、入れて煮込むだけで「美味しい出汁の出る食材」をご紹介いたします。
■1:ベーコン
まずは基本。肉の旨味が凝縮されているベーコンは、細かく切って具材として加えるだけで、しっかりと出汁を取ることが出来ます。洋食や、洋風スープを作りたい時に最適です。
■2:カツオ粉
鰹節を削る際に生まれた粉を集めたのが、市販されているカツオ粉の正体です。出汁を取る際に使用されるものの代表例である鰹節と、成分はまったく同じ。煮込む必要もなく、お湯をかけるだけで美味しい出汁がすぐに溢れ出てきます。ひとり暮らしの方や時短料理をしたい方は、お味噌とカツオ粉をいれたお椀にお湯を注ぐだけで、美味しいお味噌汁が作れるためオススメです。
■3:ひき肉
お肉の出汁を取りたいとき、お店のように豚骨や鶏ガラを大量に煮こむわけにはいきませんよね。そこでオススメなのが、ひき肉を煮る方法。そのまま具材としてもいただけるので、一石二鳥です。カップラーメンやインスタントラーメンもこの出汁で作れば、ぐっと美味しくなりますよ。
■4:乾物
乾物には旨味が凝縮されています。しいたけや切り干し大根などは、そのまま具材として煮こむだけで、出汁を取ったかのような香りとコクが生まれます。お鍋やスープの出汁に困ったら、乾物を具材として使用しましょう。
■5:練り物
おでんの季節がやってきます。おでんを作るとき、顆粒だしや添付のだしを使う方も多いでしょうが、なくてもできます。ちくわやつみれなど、魚介系の練り物からは、煮込めば煮込むほど美味しい出汁が出ます。具材として昆布も入れれば、これでもう十分です。また練り物は、味噌汁に入れてもいいですね。
■6:手羽先
中華料理や西洋料理に使うスープといえば、鶏ガラ。顆粒のものやキューブになっているものも市販されていますが、毎回使うと味が単調になりがちです。だからといって毎回鶏ガラを買ってきて煮込むのは大変ですよね。そんな時は鶏の手羽先や手羽元を具材としてチョイスすればOK。煮込んでいる間に骨からもいいスープが出て、肉はそのまま食べることも出来ます。
■7:きのこ
干ししいたけが有名ですが、生のしめじ等も煮込むことによって豊かな香りを出汁にうつすことが出来ます。特にこの時期は旬なので、いろいろな種類で試してみるといいですよ。
いかがでしたか? これから、温かい汁物が美味しい時期に突入します。既成概念にとらわれず、あなただけの美味しい無添加スープを作ってみてはいかがでしょうか。
(料理研究家 オガワチエコ)
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