睡眠は、休息をとるために必要なだけでなく、美肌を育んだり、若さをキープするためにも大切な時間です。
眠りの質を落とすNG習慣は、眠りにつく前には避けたいものです。美容のためにも、気づいたその日からストップしましょう。
■睡眠の「質」が大切な理由
人は、寝ている間に若返りのホルモンとも呼ばれる成長ホルモンを分泌しています。
成長ホルモンは、深い眠り(ノンレム睡眠)の時に多く分泌されることがわかっています。そのため、睡眠時間を確保するだけでなく、質の良い睡眠をとることを心がける必要があるのです。
■質の良い睡眠を妨げる入眠前の習慣7つ
入眠前にやりがちな、睡眠の質を落とす恐れがあるNG習慣をご紹介します。
(1)眠る間際までテレビやスマホを見る
テレビやスマホ、PCなどから発せられるブルーライトを浴びると、脳の覚醒度が上がってしまったり、体内時計を狂わせる恐れがあります。
できれば就寝の3時間前、遅くても就寝の1時間前くらいから、テレビやスマホの使用を控えるのがベストです。
(2)夕食後に緑茶やコーヒーを飲む
緑茶やコーヒーに含まれるカフェインは、覚醒作用があります。そのため、いつ飲むかによって入眠を妨げたり、睡眠の質を下げる恐れがあります。
特に女性は、カフェインが体内に留まりやすいといわれているので、カフェインを多く含む食品の摂取はランチタイムくらいまでにするのがおすすめです。
(3)眠る間際まで飲酒する
「寝酒」という言葉がありますが、これも残念ながらNG習慣です。
飲酒をすると、一時的に入眠しやすくなりますが、その後、利尿作用などで中途覚醒したり、翌朝早く目覚めてしまうなど、睡眠の質を落とす恐れがあります。
飲酒する場合は量をほどほどにし、就寝の3時間前くらいから控えるのがおすすめです。
(4)深夜に食事をとる
深夜の食事は、太りやすくなるだけではありません。
食べてすぐに眠ると、胃で食べ物が消化しきれないまま腸に送られることになり、せっかく口にした食べ物の栄養を、しっかりと吸収することができなくなります。
就寝している間に胃腸が動いていることになるので、深い睡眠を得にくくなります。そうすると、肌の新陳代謝やコラーゲンの産生に大きな影を落とすことに。
食事は遅くとも、就寝の3時間前までに終えましょう。
(5)深夜にコンビニへ行く
コンビニは、天井などに蛍光灯がたくさん並べられていて、非常に明るい場所です。そのため、深夜にコンビニへ行くことは、脳に強い刺激を与えて覚醒させる恐れがあり、睡眠の質を下げることに繋がります。
深夜に食事をすることもNG習慣であることを考えると、避けたい行動のひとつといえます。
(6)熱い湯船に浸かる
寒くて身体が冷えた冬は、41〜42度の熱い湯船に浸かりたくなるかもしれませんが、これもNG習慣。41度は、交感神経と副交感神経が入れ替わる温度で、42度以上になると交感神経が優位になりやすいといわれているからです。
就寝前に交感神経が優位になると、心の興奮や筋肉の緊張を招いて、スムーズな入眠や安眠を妨げる恐れがあります。そのため、入浴時は、40度程度の湯船に15分程度ゆったりと浸かることを心がけましょう。
湯船に浸かる際は、肩まで浸かって全身を温めましょう。
入浴のタイミングですが、人は体温が下がっていく時に眠くなることを考えると、夏で就寝の1〜2時間前、冬で30分〜1時間前までに入浴を終えるのがベストなようです。
当てはまるNG習慣があった方は、今すぐに見直し、睡眠の質を上げて、若々しい肌と身体を育みましょう。
(アンチエイジングアドバイザー 遠藤幸子
エイジング美容研究家として雑誌やラジオ、企業のインフォマーシャルに出演。ウェブ、雑誌等でコラムを執筆するほか、コスメブランドの広告も手掛ける。できるだけナチュラルな方法でできるアンチエイジング法を日々模索。豊富な自己体験を元に情報を発信中。)
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【参考】
※小林麻利子著「美人をつくる熟睡スイッチ」(2016年)ジービー
※オーガスト・ハーゲスハイマー著「老けない人はやめている」(2013年)講談社
※エイジングケアの鍵は「成長ホルモン」「成長因子(GF)」 – ドクターシーラボ
※睡眠が健康に与える影響──睡眠は「時間」も大事だが「質のよさ」がもっと重要! – オムロン
※睡眠の質を上げる、就寝1時間前からの照明ルール – 西川リビング