「髪質改善」というヘアメニューをご存知でしょうか? 気になっている方も多いかと思いますが、ここ数年多くの美容室でメニュー化されるようになった施術法です。ではいったい、髪質改善とはどういう施術なのでしょうか?
美容師の筆者が、髪質改善についてお話しします。
■「髪質改善」とは
「髪質改善」とは、その名の通り髪質を改善することを意味します。美容室によって使用している薬剤が違うため工程はさまざまです。
どんな施術?
筆者の働いている美容室では、ノンアルカリ剤の毛髪補修成分・保湿成分が入った薬剤を塗布し、一度流します。それから、軽くアイロンをあてて固定する薬剤を塗布し、最後に消臭予防効果と頭皮保護作用のあるトリートメントを塗布して施術は終了です。
施術時間は、2時間〜2時間半くらいになります。
「縮毛矯正」との違い
「縮毛矯正とは何が違うの?」というお声も聞きますが、そもそも目的が違います。
また髪質改善と違って、縮毛矯正はダメージを伴うアルカリ性の薬剤を使用します。
縮毛矯正は髪のクセを伸ばす施術で、髪質改善はほぼノンダメージ、もしくは最小限のダメージで髪質を収まりやすくする施術です。
こんな悩みの方におすすめ
以下のお悩みにあてはまる方には、髪質改善をおすすめします。
・縮毛矯正をするほどではないが、クセやうねりが気になり、湿気で広がりやすい。
・髪のごわつきが気になる。
・ダメージの少ない施術で収まりを良くしたい。
・縮毛矯正ができないブリーチ毛である。
近年、縮毛矯正の質感や仕上がりに対して飽きた方や、髪の傷みが気になる方、しっかりクセを伸ばすことにより「根元が伸びてきた時に差が気になる」という方も増えました。
「髪のダメージを最小限に抑えて、自然なボリュームダウンがしたい」と思っていた方もいらっしゃると思います。
髪が細くなってきたり、ハリやコシがなくなってきた髪に「少しでも負担をかけたくない」という声も多く、髪質改善に人気が出てきたわけですね。
■髪質改善のビフォー・アフター
こちらの写真は、髪質改善前の髪(左)と髪質改善後の髪(右)です。髪質改善後には、毛先にオイルをつけドライヤーで乾かしただけです。
こちらのお客様は、「髪のクセが気になるから伸ばしたいけれど、縮毛矯正ほどまっすぐにしたくない」というヘアオーダーでした。縮毛矯正をかけてまっすぐにしたことにより柔らかさがなくなり、新しい髪が伸びてきた時に、縮毛矯正をかけた部分とかけてない部分にはっきり差が出るのが嫌だったそうです。
根本の立ち上がりをキープ
「年齢とともに髪にハリがなくなり、根元のボリュームもなくなってきたため、根元の立ち上がりをキープしたい」というお悩みもあると思います。髪質改善では、根元の立ち上がりもキープできます。
最小限のダメージ
「ダメージを最小限に抑えたい」という方もいらっしゃいますよね。髪質改善は、ブリーチ毛でも対応できるほどダメージが少ないのが特長です。
美容室で使用している薬剤によっては、ダメージがほぼないものもあります。担当の美容師さんに相談してみてください。
■髪質改善のメリット・デメリット
髪質改善のメリットとデメリットをまとめました。
髪質改善のメリット
・まっすぐになる縮毛矯正とは違い、自然なボリュームダウンが可能。
・新しく伸びてきたところと薬剤を塗って施術したところの境目があまり目立たない。
・縮毛矯正は薬剤による負担が大きいが、髪質改善は薬剤による負担が少ない。
髪質改善のデメリット
・クセを伸ばす縮毛矯正と違い、髪質改善はしっかりクセが伸びない。
■美容室でオーダーするときは
40代以降になると「髪が細くなり、ハリもなくなった」と悩む女性は増えてくると思います。できれば髪に負担をかけず、ナチュラルにボリュームダウンしたいと思うでしょう。
美容室でオーダーされる際は、メニュー化されているところとされていないところがあるので、「髪質改善に興味がある」ということをまず伝えると良いでしょう。わからない美容師さんは数少ないと思うので、ご興味ある方は一度相談されることをおすすめします。
(美容師/ヘアメイク/セミナー講師 Mayu)
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