紫外線対策をしていても、夏の強い紫外線によってうっかり日焼けをしてしまった方は多いと思います。そんな時に適切なケアをしないと、日焼け後のダメージを引きずったり肌荒れを起こしたりする場合があります。
40・50代は肌の回復力が衰えてくるので、日焼けの度合いに合ったケアをしっかりしましょう。
美容ライターの筆者が、ついやってしまいがちなNGスキンケアと、正しい日焼け後の対処法をご紹介します。
■日焼け後のNGスキンケア
美白スキンケアを使う
日焼けをしてしまったら、「美白」が一番に思い浮かぶ方が多いのではないでしょうか。日焼け後に肌トーンが暗くなったり、シミができたりするのを防ぐために、美白有効成分の入ったスキンケアアイテムを使いたくなりますよね。
ですが、炎症を起こしている肌には、美白有効成分などの美容成分が刺激になる場合があります。炎症を長引かせたり肌荒れの原因につながったりするので、肌がヒリヒリしている場合は使用を控えましょう。
シートマスクを使う
軽い日焼けで少しの赤みと軽いほてりがある程度なら、肌の炎症や日焼け後のほてりを抑えるタイプのシートマスクを使っても問題はありません。
しかし、炎症が生じてバリア機能が弱り、赤みとほてりに加えてヒリヒリを感じている肌状態にシートマスクを使うと、逆効果になる場合があります。肌がヒリヒリするのは、かなり肌がダメージを受けているサインです。そのため、普段は刺激を感じない成分に肌が敏感に反応する場合があります。
また、シートマスクをつけることで、角質層が膨らんで角層がふやけたような状態になります。バリア機能が正常な状態ならいいのですが、バリア機能が弱った肌にはよくありません。
化粧水を何度も重ね塗りする
肌の赤みやほてりがひどい状態だと、それを抑えるために化粧水をたくさん使いたくなりませんか?
日焼け後の肌は乾燥しているので保湿は大切なのですが、化粧水を浸透させようと何度も顔を触ったり、強い力でパッティングやハンドプレスをすると、摩擦が刺激となるのでおすすめできません。
また、使う化粧水が美容成分たっぷりのタイプだと、成分が刺激になる場合があります。
■日焼け後の正しい対処方4つ
(1)とにかく冷やす
赤くなりほてってヒリヒリしている状態の肌は、炎症を起こしているサインです。軽度の火傷のような状態なので、肌はかなりのダメージを受けていると考えてください。この状態の時は、とにかく冷やして炎症を抑えることが鉄則です。
保冷剤や氷などを使い、とにかく肌を冷やしましょう。保冷剤はガーゼや肌あたりのやわらかいタオルなどで包み、肌への刺激を抑えましょう。
また、もともと肌がデリケートな方は、冷たすぎることが刺激になる場合もあるので、氷水に浸したガーゼかやわらかいタオルをそっと肌に当てましょう。
痛みや炎症が強い場合は、治療が必要になる場合もありますので、皮膚科専門医を受診することをおすすめします。
(2)日焼け当日のお風呂には要注意
肌に赤みやほてりがあるときは、湯船に浸かったり熱いシャワーを浴びたりすることは避けましょう。ほてりを静めるどころか悪化させる場合があるので、日焼けしたと感じた日は、シャワーのみにしましょう。シャワーの温度は、人肌よりも少し低い温度に設定することも忘れないようにしてください。
また、シャワーの水圧も刺激になるので、痛みのある部分には直接シャワーを当てないように注意しましましょう。
(3)日焼けをした当日は、シンプルなスキンケアを
美白有効成分や美容成分たっぷりのスキンケアは、日焼け直後の肌には刺激となります。日焼けをした当日は、とにかくシンプルなスキンケアを心がけましょう。
できるだけ、敏感肌用の低刺激なスキンケアアイテムを使うことをおすすめします。もし手持ちになければ、持っているアイテムをすべて使うのではなく、化粧水とクリームのみにするといったように、アイテム数を減らしてみてください。
(4)日焼けをした翌日以降の美白ケア
日焼けをした翌日以降、赤みとヒリつきが治まったら、徐々に美白スキンケアに移行しましょう。美白有効成分のほかに、炎症を抑える「トラネキサム酸」や「アラントイン」が配合されたアイテムをとり入れることもおすすめです。
また、日焼け後は美白ケアに気をとらわれがちですが、保湿もとても重要です。美白有効成分の他に、保湿に特化した「セラミド」や「ヒアルロン酸」などが配合されているアイテムもとり入れて、多角的にアプローチしていくことが正解です。
日焼けをしないに越したことはないのですが、うっかり日焼けをしてしまったら、火傷と同じようにすぐに冷やすことが大切です。外出先の場合は、冷たい缶ジュースやペットボトルを当てるだけでもほてりの引き具合がだいぶ早くなるでしょう。応急処置として覚えておいてくださいね。
(美容ライター/美容ブロガー/メイクアップアドバイザー/DNA栄養学ジュニアアドバイザー/GEN INE認定講師 伊早坂 美祐)
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