女性なら年中気になる「ダイエット」。特に夏は、肌を出すことが多いので気になりますよね。
しかし、夏は意外と痩せにくい時期のため、代謝アップをサポートすることが必要です。その代謝アップにおすすめなのがお味噌汁!
ずぼらだけど国際薬膳調理師の筆者が、お椀に具材とお湯を注ぐだけで完成する、痩せ体質に導くお味噌汁をご紹介します。
■なぜ夏は太りやすいのか
夏は、基礎代謝量が冬に比べて減少するため、痩せにくいといわれています。
冬は外気温が低いので、体温維持のためにエネルギーが必要になり、基礎代謝量が増えやすいのですが、夏は外気温が体温と近いため、そこまで基礎代謝量を必要としないからです。
さらに、夏はクーラーのきいた部屋であまり動かずに過ごすことが多くなるので、余計に基礎代謝量は低くなります。
■代謝アップをサポートするために必要なこと
夏こそ代謝アップをサポートするような食事を摂り入れていきましょう。中医学の世界では、代謝をサポートするために、肝(かん)と腎(じん)という臓腑を労わる食材を摂るといいといわれています。
肝が好むものは梅干しやトマトや香りのいいもの。腎が好むものは黒い食材や海のものです。これらの食材を食べましょう。
■夏こそ朝一杯のお味噌汁が必要
夏は冷たいものを飲食する機会が多くなりますが、胃腸が冷えることも太りやすくなる原因になると中医学では考えます。
そこでオススメしたいのが、朝のお味噌汁です。
お味噌には腎の働きを高める効果が期待できますし、7時~9時は消化の時間にあたりますので、この時間に温かく栄養のあるものをいただくことで、代謝アップにつながります。
■鍋を使わない!お椀で完成する代謝アップの味噌汁
暑いと鍋でお味噌汁を作るのは手間ですよね。今回は、お椀にお湯を注ぐだけで完成するお味噌汁をご紹介します。
基本的にはお椀に、味噌大匙1+顆粒出汁を小匙1/2入れてお湯を注ぎますが、そこに合わせる具材がポイントです。おすすめの組み合わせを3つご紹介します。
(1)ミニトマト+山芋+大葉
トマトの酸味と山芋の自然の甘味が、意外にもマッチして美味しいお味噌汁です。
大葉をトッピングするので香りが良く、暑い夏でも食べやすくおすすめです。
肝は酸味のあるものを好みますので、トマトは肝の働きを助けます。そこに胃腸の働きを高める山芋をプラスすることで、より肝の働きを助けて代謝アップに導くことができます。
作り方
お味噌と顆粒出汁を入れたお椀に、半分に切ったミニトマト、すりおろした山芋を入れてお湯を注ぎ、最後に大葉をトッピングして完成です。
(2)わかめ+すり黒ゴマ+ねぎ+お酢
定番の組み合わせですが、わかめ+黒ゴマ+味噌は腎の働きを高める最高の組み合わせ。特にわかめは、デトックス効果が高いといわれています。
また、お酢を入れることで肝の働きも高まります。
作り方
乾燥わかめに、すり黒ゴマをたっぷりと入れて、お味噌、顆粒出汁を入れてお湯を注いで、最後にお酢を入れて完成です。
吸収しやすいようにいりごまではなく、すり黒ごまを使うことがポイントです。
(3)キャベツ+鮭フレーク+三つ葉
腎の働きを高めるキャベツと、肝の働きをスムーズにする三つ葉を加えたお味噌汁です。
鮭が入ることでキャベツの甘味が引き立ち、美味しくなります。
作り方
キャベツをちぎってレンジでしんなりするまで加熱したら、そこに鮭フレークと味噌、顆粒出汁(酒フレークに塩気があるのでなくてもOKです)を入れて、お湯を注ぎ、三つ葉をトッピングしたら完成です。
お鍋で作らなくても、具材の組み合わせを考えれば、お椀にお湯とお味噌と具材を入れてお湯を注ぐだけで、代謝アップの薬膳味噌汁の完成です。朝ごはんを抜くと太りやすくもなりますので、「朝の味噌汁」習慣をつけて、痩せやすい体に導きましょう。
(薬膳ライフバランスプランナー/国際薬膳調理師/コラムニスト 倉口 ゆうみ)
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【参考】
※日本中医食養学会/著(2019年)『食養生の知恵 薬膳辞典 食物性味表』燎原書店※吉田揚子/著(2020年)『季節と暮らす12カ月 漢方養生ダイアリー 40代からの体質改善』 日本文芸社