気温上昇とともに、着る機会が増えるノースリーブ。ワキの黒ずみが気になって、腕を上げる動作をためらってしまう、という女性も多いはず。
皮膚科医の吉木伸子先生によると、ワキの黒ずみと毛の処理は密接な関係があるのだそう。ワキの黒ずみのメカニズムと対策をお聞きしました。
■加齢+肌ダメージの蓄積で、黒ずみに!
ワキの除毛ダメージによるトラブルとは?
「ワキのムダ毛処理後のトラブルの代表的なものは以下の4つです。
(1)毛穴が化膿してニキビのようになる『毛嚢炎(もうのうえん)』。
(2)毛穴が傷つき、出口が硬くなってふさがれるために伸びてきた毛がとぐろを巻いてしまう『埋没毛』。
(3)それらの炎症が起きた後がシミのように残る『炎症性色素沈着』。
(4)毛を抜くときに毛根部分が傷つくことを繰り返し、皮膚が『瘢痕化(はんこんか)』するため硬くなり、ボツボツとした鳥肌のようになることもあります」
加齢で肌の回復力が低下し、肌トラブルに
「ムダ毛処理をすることで肌は傷つき、その傷が治るか治らないかのうちにまた処理をして……ということを繰り返すと、肌へのダメージは蓄積されていきます」
「また、年齢とともに肌の回復力は低下します。そのため、昔から同じムダ毛処理を続けていても、あるときからトラブルを起こすようになることもあるのです。
トラブルが起こったときは、処理方法を変えてみるべきですが、変えてもどうしてもトラブルを起こしてしまうという敏感肌の人もいます。そのような人は、専門医に相談しましょう」
■毛を「抜く」or「剃る」?ダメージを減らして黒ずみ対策を
吉木先生は、「ワキの黒ずみと毛の処理は密接な関係があります。毛の処理は大きく分けて『抜く』か『剃る』の2種類。毛を根元から抜く“脱毛”と、カミソリやシェーバーで皮膚から出た部分を剃る“剃毛”です」
「毛根は生きており、神経や血管も通っています。毛を抜けば毛穴の奥の見えないところでは小さい傷はついており、出血もしています。剃る方が皮膚への負担が少ないと言えますが、全く肌を傷つけずに処理するのは難しいです」と解説します。
少しでもダメージを減らすためにも、「正しいムダ毛ケア」を参考に、黒ずみを残さないケアを心がけましょう。
「正しいムダ毛ケア」のポイント4つ
(1)自分も器具も両方清潔に
毛穴の中までは洗えませんが、少しでもダメージを減らすため、せめて皮膚の表面と器具は清潔にしましょう。
(2)蒸しタオルなどで温めてから
温めることで、皮膚をやわらかくするのでダメージを抑えることができます。
(3)除毛が終わったあとは冷やす
炎症を抑えるために除毛が終わったら冷やしましょう。
(4)体調の悪い時は行わない
除毛でできた傷は、自分の回復力によって治っていきます。ですから、疲れている、風邪気味、生理前に除毛すると余計に傷みやすくなるので控え、体調がよい日に行うようにしましょう。
肌のターンオーバーを正しく促すためにも、食事や睡眠に気を使うことも大切です。肌を優しくいたわるワキケアを取り入れ、夏ファッションを思いきり楽しんで。(つやプラ編集部)
【吉木伸子先生 プロフィール】
よしき皮膚科クリニック銀座 院長。横浜市立大学医学部卒業、慶応義塾大学病院皮膚科学教 室に入局。浦和市立病院(現さいたま市立病院)皮膚科勤務、日本漢方研究財団附属渋谷診 療所での研修等を経て、現在はよしき皮膚科クリニック銀座 院長。レーザー、ケミカルピーリングなどの 美容皮膚科学と漢方を取り入れた治療を行っている。
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