大人になっても出来るニキビ。体質だから……と諦めていませんか? もしかすると、“肝臓”の疲れからニキビができているかもしれませんよ。
■肝臓とお肌の意外な関係
肝臓は、「解毒」「栄養分の合成」「消化」「エネルギー源の貯蔵」など、身体に欠かせない役割を担う臓器。なかでも「解毒」と「栄養分の合成」がお肌と密接に関わっています。
・解毒 肝臓は、腸から吸収された栄養分の中から必要のないもの(毒)となるものを分別し、身体の外に排出させる準備をします。私たちの生活の中には、添加物や排ガスなど沢山の毒素があり、毎日身体の中取り込まれます。肝臓が正常に働いていれば問題ありませんが、働きが鈍ると身体に残った毒素をお肌からも排出しようとして、ニキビや肌荒れの一因となるのです。
・栄養分の合成 肝臓は、腸から吸収した栄養分を身体の中で使いやすい形に分解・合成して血液に送り出しています。肝臓の働きが悪くなると、栄養分の合成がスムーズに進まず、必要な栄養が全身に行き渡らなくなり、お肌の細胞も栄養不足になります。するとお肌のターンオーバーが乱れ、乾燥肌なのにニキビができる…という大人ニキビに独特な現象の一因に。
■解毒機能を高める食べ物 3つ
(1)ブロッコリースプラウト
ブロッコリーに含まれる『スルフォラファン』という辛味成分は、カゴメ株式会社の研究によれば、肝臓の細胞内に取り込まれ細胞内の核にあるスイッチを押し、解毒酵素の働きを活性化するとのこと。中にはブロッコリー1kg分のスルフォラファンが、たった50gで摂れる銘柄もあるようです。加熱することでスルフォラファンの吸収率が悪くなりますから、生食がおススメ。また、スルフォラファンによって生成された解毒酵素の働きは、3日間持続するそうですから3日に一度は食べたいですね!
(2)シジミ
シジミに含まれる「オルニチン」には、肝機能を改善する効果があることわかっています。「オルニチン」は、成長ホルモンの分泌を促進する働きがあり、成長ホルモンによって脂質代謝が活発になると、肝臓に蓄積した脂肪が分解され、肝機能が改善されるのではと言われています。またオルニチン研究会によれば、シジミを冷凍するとオルニチンが8倍になるそうですから、シジミは一度冷凍してから使いましょう。
(3)クコの実(ゴジベリー)
スーパーフード先進国アメリカでも人気の高いクコの実(ゴジベリー)。クコの実に含まれる『ベタイン』という成分には、肝臓への脂肪の蓄積を防ぐ効果があり、肝機能の向上に効果があります。抗酸化力を測定する単位「ORACスコア」25,300という高い抗酸化力、チロシナーゼの活性を阻害、コラーゲン分解酵素の働きを抑制など、肝臓だけでなく美肌作りに◎。
肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれ、疲れていても自覚症状がありません。スキンケアを見直しても大人ニキビが気になる方は、肝臓ケアを心がけてみてはいかがでしょうか。
(美養フードクリエイター 岩田 麻奈未)
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