コンビニなどで売られているお茶の種類が豊富だと、何を飲んだらいいのか悩んでしまいますよね。毎日飲むお茶を、「なんとなく、これでいいや」というふうに選んでいませんか?
薬膳のプロが選んだ、40・50代女性が抱えるお悩みを緩和してくれるお茶をご紹介します。
■40・50代女性の美と健康をサポートしてくれる「黒豆茶」
「身体に良いものを摂り入れたいけれど、手に入りにくく高価な物はつづけられない」というのが本音ではないでしょうか? 実は、そのお悩み改善にぴったりなお茶があります。それは「黒豆茶」です。
最近ではスーパーやドラッグストアでも売られていますので、見かけたことがある方もいると思います。手軽に買えるお茶のなかでも、つやプラ世代の美と健康をサポートしてくれる作用がたっぷりと含まれている黒豆茶は、筆者イチオシの飲み物です。
■「黒豆茶」の魅力
肌や髪にうるおいを与える
肌や髪、各臓腑に栄養とうるおいを与えてくれるものを、薬膳のベースになっている中医学(中国伝統医学)では血(けつ)といいます。血が足りなくなると、肌や髪は乾燥してツヤがなくほか、気持ちも落ち込みやすくなるといわれています。
黒豆茶には、その血をおぎなう「補血作用(ほけつさよう)」がありますので、美容面やメンタル面でのサポートが期待できます。
胃腸の働きを良くする
中医学では胃腸のことを脾(ひ)といい、食べたものを栄養に変える働きをしています。脾の働きが弱まると食べたものを栄養に変えられないため、元気がでなくなってだるさを感じたり、免疫力が低下しやすくなったりするといわれています。
黒豆茶には、その脾の働きを高める「健脾作用(けんぴさよう)」があるので、胃腸が弱い方のケアにも役立ちます。
水はけの良い身体をつくる
黒豆茶には、「利水作用(りすいさよう)」といって、身体に不要な水分を尿として出す働きがあります。
梅雨の季節は不要な水分を体内に溜め込みやすく、だるさや頭痛を招きやすいといわれていますので、梅雨の不調ケアにもおすすめです。
血液の巡りをよくする
シミ、そばかす、生理痛の原因のひとつに、血液の巡りの悪さがあげられます。そのため、血液をスムーズに巡らせることが不調や肌トラブルを緩和するキーワードになります。
黒豆茶には、「活血作用(かっけつさよう)」という、血の巡りを良くする働きも期待できます。
エイジングケアができる
「腎(じん)」という臓腑は生命活動に必要なエネルギーを貯蔵するほか、女性ホルモンを司っている臓腑と考えられています。なので、腎の働きが弱まると生命エネルギーが減り、婦人科トラブルなどの不調を招きやすいと考えられています。
黒豆などの黒い食材は腎の働きを高めるため、アンチエイジングに効果が期待できるといわれています。
黒豆茶は、香ばしい香りと味わいのなかにほんのり甘さのあるお茶で飲みやすい飲料です。お気に入りのマイボトルに詰めて持ち歩き、毎日少しずつインナーケアをしてみてはいかがでしょうか。
(薬膳ライフバランスプランナー/国際薬膳調理師/コラムニスト 倉口ゆうみ)
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【参考】
※日本中医食養学会 編・仙頭正四郎 監修「現代の食卓に生かす『食物性味表』改訂2版 上製」(2014年)燎原書店