20代の頃と体重はあまり変わらないのに、「なぜか全体的に体型が変わってきた」と感じる方もいらっしゃると思います。特に、下腹がぽっこり出てきてしまい、「体重を落としても腹筋をしても、なかなか凹まず悩んでいる」という方は多いでしょう。
なぜ、何をしてもお腹は凹まないのでしょうか? その理由のひとつとして、骨盤が前傾することで反り腰になり、下腹がぽっこり出てきてしまうということが考えられます。
パーソナルトレーナーの筆者が、ぽっこりお腹対策におすすめの反り腰改善ストレッチをご紹介します。
■骨盤前傾とは?
「骨盤前傾」とは、骨盤が何らかの原因によって通常よりも前に倒れてきてしまうことをいいます。
骨盤は背骨とじかに接している骨であるため、骨盤が傾くと背骨のラインに大きな影響を及ぼします。
前傾すると重心が前に移動します。それを戻すために後ろにバランスをとろうとして大きく背骨を反らすことで、反り腰になってしまいます。
反り腰になることで、お腹付近の背骨が前に出てきます。その結果、ぽっこりお腹になってしまうのです。
■40〜50代女性は骨盤前傾しやすい!?
女性の身体は、「前ももの筋力が強く硬い」「お尻や裏ももの筋力が弱く柔らかい」という特徴があります。そのため、前側の筋肉が骨盤を前に引っ張り、筋肉の強さと柔軟性がアンバランスになると、骨盤が前に倒れやすくなります。
「日常的に運動をせず、座っている時間が長い」という方は、お尻や裏ももの筋力が弱りやすく、一層骨盤が前に倒れてしまう場合があります。
そうなると、日常生活で立ったり歩いたりする時にお尻や裏ももをうまく使えず、前ももの筋肉に頼ってしまい、その部分ばかりが発達して、さらに骨盤を前に引っ張るという負のスパイラルに陥ります。
運動をしていたとしても、お尻や裏ももを使わずに前ももばかり使う動きとなってしまい、骨盤の前傾は改善できない場合が多いのです。
そうした積み重ねによって骨盤前傾と反り腰が強くなり、ぽっこりお腹になってしまいます。
■骨盤前傾を正常の位置に整えるストレッチ
お尻や裏ももの筋肉を鍛えることで骨盤前傾は改善しますが、前ももなどが硬いままでは、後ろの筋肉を使うことができません。ですから、まずはストレッチで硬くなった筋肉をほぐすことから始めましょう。
前もものストレッチ
それでは、骨盤を前側に傾けさせてしまう筋肉「大腿四頭筋」のストレッチをご紹介します。
(1)床に身体を倒して横になり、下の脚の股関節を直角に曲げます。
(2)上の脚の足首をつかみ、そのまま後ろに引っ張りながら腹筋に力を入れます。前ももに伸びを感じればOKです。
(3)その状態で、30〜60秒ほどキープしましょう。
(4)反対側も、同じように行いましょう。
注意点
・腰の反りすぎを防ぐために股関節をきちんと曲げ、腹筋に力を入れるようにしましょう。
・上のももは地面と並行を保つようにしましょう。膝が上を向いていると効果が半減してしまいます。
毎日のストレッチの積み重ねがボディラインを保つ秘訣です。ご紹介した固くなりやすい筋肉をほぐして、ぽっこりお腹をすっきりさせましょう。
(パーソナルトレーナー 藤本 千晶)
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