“骨を丈夫にする”などのイメージで知られる「カルシウム」は、実は不足しがちなミネラルです。「普段からビタミンの摂取は意識していても、ミネラルは忘れがち」という方も多いのではないでしょうか。
カルシウムは女性に嬉しい働きが多いため、普段の生活から意識して補給したいもの。
管理栄養士の筆者が、カルシウム摂取のコツについてご紹介します。
■「カルシウム」の美容&健康効果
骨や歯を丈夫に保つためのサポートをする働きで有名な「カルシウム」ですが、実は体脂肪にも深い関わりがあると考えられています。
牛乳などのカルシウムが多いものをよく摂取している人は、そうでない人と比べてBMIや中性脂肪、腹囲のサイズなどが低いという研究結果があります。カルシウムやビタミンDを摂取することで、脂肪細胞の分解が活発になるのだそうです。
また、カルシウムは神経の伝達にも関わっており、緊張や興奮を抑えてイライラ感やストレスを和らげる働きもあります。年齢とともに痩せにくくなった人や、仕事や子育てで忙しい人は、カルシウム不足に要注意です。
カルシウム不足でシワが増える!?
カルシウムは肌の保湿にも関わっているため、不足すると乾燥肌やシワの原因にもつながります。
年齢とともに肌のカサつきが気になるという人は、特に意識してカルシウムを補給したいですね。
■手軽にカルシウム補給する方法3つ
(1)間食には「昆布」を
カルシウムが多い食材といえば牛乳や乳製品が有名ですが、昆布にもカルシウムが豊富に含まれています。他にも「鉄分」や「食物繊維」も多く、冷え対策や腸活にもおすすめです。
昆布をたくさん食べることはむずかしいですが、「間食におしゃぶり昆布を食べる」など、少しの工夫でカルシウムをコツコツ補給しましょう。
(2)食事にチーズをプラス
チーズのなかでもカルシウム量が多い「ゴーダチーズ」「パルメザンチーズ」「カマンベールチーズ」は、スーパーでも手に入りやすく、食べやすいのでおすすめです。また、チーズには肌をつくる材料である「たんぱく質」も多いため、美肌づくりにも良いですね。
間食にチーズを食べても良いですし、「肉料理+チーズ」「食パン+チーズ」「スープ+チーズ」といったように、普段の食事にチーズをプラスしてみましょう。
(3)カルシウムの吸収率を考える
身体に吸収されるカルシウムの量は食品によって異なり、牛乳・乳製品で約40%、小魚は約30%、野菜類は約20%といわれています。なるべく、カルシウム吸収率が高い食材を食べる方が効率的です。前述したチーズや牛乳は、できれば毎日摂りましょう。
また、「ビタミンD」はカルシウムの吸収率を上げる働きがあるため、ビタミンDが豊富な魚やきのこ類を食べるよう、意識してみてくださいね。鮭や舞茸など、旬の食材は栄養価も高いのでおすすめです。
骨粗鬆症対策だけではなく、ストレス対策やダイエット、肌にも関係しているカルシウム。大人になると牛乳を飲む機会が減り、カルシウム摂取を意識しなくなるという人もいらっしゃるかと思います。ぜひ、健康や美容のために、毎日の食事でカルシウム摂取を意識してみてください。
(フリーランス管理栄養士 今井 尚美)
【関連記事】
・腸活に役立つ「味噌汁に入れたい食材」5つ
・腸活効果UP!?ヨーグルトに合わせたい食材
・サバ缶で痩せる!?ダイエットに役立つ青魚の食べ方
・納豆に加えると美容&若返り効果が高まる食材6つ
【参考】
※牛乳=メタボは誤解? 牛乳・乳製品がメタボ予防に効果 – 糖尿病ネットワーク
※カルシウム Ca – わかさ生活
※知っていますか?カルシウムの”吸収率”のこと – J-milk