40代からの守り神ホルモンとも言われている「DHEA」。副腎皮質(ふくじんひしつ)で作られるホルモンで、30代から徐々に減っていく「エストロゲン」の代わりになる大切なホルモンです。DHEAはホルモンなので、食べ物から摂取できません。しかし、同じような働きをする成分「ジオゲスニン」が含まれている食べ物があります。それは、「やまいも」。アンチエイジングにも、腸内環境美化にも役立つよう! 効果や食べ合わせをご紹介します。
■「やまいも」でアンチエイジング!?若返り成分2つ
●ジオスゲニン
やまいもに含まれる「ジオスゲニン」は、アルツハイマー病の症状を改善する働きがあることが2012年に富山大和漢医薬学総合研究所より発表されて以来、注目を集めています。体内でDHEAと同じ様な働きをするだけでなく、DHEAの一部は体内で女性ホルモンに変換され、ホルモンバランスを保ってくれると言われています。さらに内臓脂肪を減らす、血管機能を改善するなどの効果もあるそうですから、ダイエットや冷えの改善も期待できそう!
●ネバネバ成分
やまいものネバネバ成分は粘膜を保護する働きがありますが、それだけではありません。多糖体といって小腸で吸収されにくいため大腸に届いて、水溶性食物繊維と同じ様な働きをします。そのため、糖や脂肪の吸収を穏やかにする働きや、善玉菌のエサとなって腸内環境を良い状態に保つ効果もあります。さらに、ネバネバ成分には肝臓や腎臓の機能を高める効果があるとも言われています。肝臓は栄養素の代謝や解毒を、腎臓は、体内の水分バランスを保ち、老廃物を排出するという大切な臓器ですから、積極的にケアしたいですね。
■「やまいも」のアンチエイジングな食べ合わせ2つ
(1)DHEAたっぷり!やまいも+納豆
体内で女性ホルモンの「エストロゲン」と同じ様な働きをすることで知られる、大豆イソフラボン。大豆イソフラボンはストレスを感じると発生する「コルチゾール」と呼ばれるホルモンを合成する酵素の働きをブロックして、DHEAの分泌を多くする働きがあることがわかっています。やまいもと一緒に摂れば、相乗効果が期待できそう!
(2)副腎ケアに!やまいも+ごま
ごまに含まれる「セレン」には、活性酸素から身体を守り副腎を元気にする働きがあります。DHEAは副腎で作られるホルモンですから、副腎もしっかりケアしたいところ。
DHEAには、ストレスホルモン「コルチゾール」に対抗して、免疫力や代謝を上げる働きもあると言われています。寒くなるこれからの季節、やまいもを食べて元気に過ごしたいですね。
(美養フードクリエイター 岩田麻奈未)
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【参考】
※ヤマイモ成分で記憶力改善 アルツハイマー病に効果 – 日本経済新聞
※滋養強壮作用等を担うといわれているジオスゲニン成分の含有量が高い国産ヤムイモ、トゲドコロの発見について – タカラバイオ
※イソフラボンとは 抗ストレス作用 – イソフラボン倶楽部
※成分情報 山芋 – わかさ生活
※成分情報 セレン – わかさ生活
※藤田紘一郎著(2013)『腸をダメにする習慣、鍛える習慣』(ワニブックス)
※日経ヘルス2015年12月号「太らない!美肌!疲れない!「若返りホルモン」の増やし方」(日経BP)