更年期を迎えると、口臭が気になる方は多いようです。これは、女性ホルモンの分泌の変化が口腔環境に影響を与えてしまうためです。
ウエルネス&ビューティーライターの筆者が、手軽にできる「口臭対策」をご紹介します。
■女性ホルモンと口臭の関係
女性ホルモンの一種である「エストロゲン」は、その分泌の変動によって自律神経のバランスを乱すことがわかっています。すると、唾液の分泌量が減少します。
唾液の量が少なくなることで、口の中に食べカスなどが残りやすく、さらに歯垢が付きやすくなることで口臭の発生につながってしまうのです。
■こまめな水分補給を
唾液が減って口の中が乾燥しやすくなることは、口臭の大きな原因として挙げれます。口の中が渇かないよう、こまめな水分補給を心がけましょう。
飲み物については、カフェインレスの麦茶やルイボスティーなどがおすすめ。カフェインは体内の水分を外に出してしまう働きがあり、唾液の分泌量を減少させる場合があります。
水分がとれないときは、ガムを噛んで唾液の分泌をうながすこともよいでしょう。
■丁寧な歯磨きを
前述の通り、唾液の分泌が少なくなることで食べカスなどが残りやすくなりますので、歯磨きの際には歯ブラシのほかに、デンタルフロスや歯間ブラシも利用して、丁寧に汚れをとり除きましょう。
また、奥歯や歯と歯ぐきの境目などは特に念入りに歯ブラシを当てて磨くことが大切です。歯科医院で正しいブラッシングの方法を教わることもおすすめです。
■舌掃除もお忘れなく
口臭の発生源のひとつが、舌に残った「舌苔」です。これもきれいにとり除きましょう。唾液の分泌不足でつきやすくなりますので、専用の舌ブラシを使って行います。
舌の奥から手前に向かって、力を入れずにブラッシングしましょう。舌はとてもデリケートですので、傷つけることのないように、そっとやさしく行うことがポイントです。
また、朝起きたときがもっとも舌苔がついていると考えられますので、朝の歯磨きの際に行うとよいでしょう。
■サラダや薬味に「パセリ」を
口臭対策に役立つ食べ物に「パセリ」があります。パセリの色素の「葉緑素」には強い消臭効果があることがわかっています。
刻んでサラダに振りかけるほか薬味として使うなど、積極的に活用してください。
■上手なストレスケアも大切
ストレスも唾液の分泌が減りやすくなります。
緊張したときに、口がカラカラに渇いてしまったという経験がある方もいると思います。唾液腺は自律神経の影響を受けているため、ストレスを感じると交感神経が強く働いて、唾液の分泌が抑えられてしまうのです。
日頃から、自分に合ったストレス解消の方法をたくさん見つけておきましょう。
マスクが欠かせない日常なので口臭がいっそう気になりますが、日常のケアをしっかりと行えば心配はありません。ポジティブにお口の不安をなくしていきましょう。
(ウエルネス&ビューティーライター ユウコ)
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【参考】
※女性特有の口臭の特徴とは? – ココカラファイン
※パセリ – わかさ生活
※No.2 ストレスと口の健康 – こころの耳