“肌に水分を与え整える”という大事な役割を果たす「化粧水」ですが、みなさんはどのようにして肌に塗っていますか? 毎日、何気なく続けている化粧水の塗り方が誤っていると、それによって肌にダメージを引き起こす場合もあります。
アンチエイジングアドバイザーの筆者が、ついやりがちな誤った化粧水の塗り方と、それによって起こる可能性がある肌ダメージを解説しながら化粧水の正しい塗り方をご紹介します。
■誤った化粧水の塗り方&その肌ダメージ
“パンパン”と手で叩き込んで塗る
温泉の脱衣所などで、化粧水をパンパンと手で叩き込んで塗る方をよく見かけます。これは、肌にダメージを与える可能性が高い塗り方です。今すぐにやめましょう。
私たちの皮膚はティッシュ1枚ほどの薄さで、とてもデリケートです。なので、手で叩くという行為は肌を傷めるリスクが高まります。
そのため、肌の血行を促進させたいのなら、指先を使ってピアノをタッチするくらいのやさしさでポンポンと刺激する程度にしましょう。
コットンで肌をこする
化粧水をコットンに染み込ませ、それで肌を磨くようにこすって塗る行為も肌にダメージを与える可能性が高いです。肌に摩擦を与えると、シミや肌荒れなどにつながる場合があります。
コットンに染み込ませる化粧水の量が足りないことも、同様に肌に摩擦を与える可能性があります。化粧水の使用量はケチらないようにしましょう。
化粧水の使用量が多すぎる
肌が乾燥していると、化粧水をたっぷりと使いたくなりますよね。しかし、化粧水は与えれば与えるほどグングン肌になじんでいくわけではありません。化粧水がなじむのは角質層までです。
そのため、化粧水の使用量が多すぎると角質層がふやけやすく、そうなるとバリア機能が低下して水分も蒸発しやすくなってしまいます。また、手やコットンで何度も重ね付けすると、それが肌に刺激を与える可能性もあるので注意しましょう。
■化粧水の正しい塗り方
化粧水を正しく塗るにはどうしたらいいのか知っていますか?
化粧水の塗り方は、主に3つのパターンあります。いずれの場合も共通することは、洗顔やクレンジングの後にできるだけ早く塗ることです。ただし、先行型の乳液や導入美容液を使う場合はその後です。
手で塗る
手で塗る方法は肌のコンディションを問わず、ツールも必要としないため、手軽にいつでもできるというメリットがあります。その反面、塗り残しが発生する可能性があるので注意しましょう。
メーカー推奨の使用量に従い、なければ1回の使用量は500円玉大を目安にしましょう。それを軽く手のひらで温めてから、顔全体に塗っていきます。
やり方
(1)顔の中央から外側に向かって、肌にやさしく押し込むようなイメージで塗りましょう。頬など毛穴が開いている部分は、毛穴に逆らうように塗るのがおすすめです。
(2)顔全体に塗ったら、塗り残ししやすい目や鼻、口の周りといった凹凸のある部分に指の腹で塗ります。
(3)最後に、顔全体を手で覆うようにしてハンドプレスをして手の温度でなじませます。その後、化粧水が乾いた場所からもう一度重ね塗りし、2〜3回肌の調子を見ながらこれを繰り返します。
化粧水塗布後の肌にモッチリと吸い付くような感触があれば、十分に化粧水が肌になじんだサインです。
コットンで塗る
コットンを使うと、肌にムラなく化粧水を塗ることができるメリットがある反面、前述のように、やり方を誤ると肌に刺激を与える場合があります。
コットンで化粧水を塗る場合は、肌あたりのいいコットンを使いましょう。
やり方
(1)コットンのほぼ全面がヒタヒタになるくらい化粧水をたっぷりとなじませます。コットンを使う場合も、顔の中央から外側に向かってやさしく肌の上を滑らせるようにして化粧水を塗ります。
(2)ザラつきが気になりやすい小鼻やあごは、ゆっくりと丁寧に拭き取るような感覚でコットンを滑らせます。
(3)最後に、ハンドプレスをして肌になじませます。
シートを使ってパックして塗る
コットンやシートを使ったローションパックで化粧水を塗る方法は、肌にあまり触れずに化粧水をしっかりなじませることができるというメリットがあります。その反面、少し面倒で、シートの場合は表面が乾きやすいということに注意が必要です。
やり方
(1)コットンやシートがヒタヒタになるくらい化粧水を含ませます。
(2)コットンの場合は割いて、シートの場合は広げて顔に付け、3分以内そのままの状態をキープします。途中でコットンやシートの表面が乾いてきたら、少量ずつ化粧水を足しましょう。
なぜ3分以内なのかというと、それ以上続けると逆に肌の水分が失われるからです。
(3)ローションパック後は、肌に残った化粧水を手で覆うようにしてハンドプレスします。
上記方法を参考に正しい方法で化粧水を塗り、美肌を育んでください。
(アンチエイジングアドバイザー 遠藤 幸子)
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