タートルネックやマフラーから解放され、首まわりが映えるファッションの季節。冬の間、お手入れをサボっていた首にシワやたるみが出ていませんか?
それを放置しておくと、乾燥ジワがそのまま刻まれて深いシワになってしまうかもしれません。首や手は人から見られることが多く年齢が出やすい部位なので、美しい首元を作って若見え効果を狙いましょう。
肌育美容家の筆者が、40・50代に必要なネックケアをご紹介します。
■意外と知らない首の皮膚のこと
実は、首の皮膚は顔の2/3の厚さしかなく、とてもデリケートな部分です。資生堂ライフサイエンス研究センターの論文によると、18才〜69才までの女性61人の調査をしたところ頬と比較して角層の水分量は多めで皮脂量は頬とほぼ同量で、加齢とともに皮溝の異方性が増加するそうです。
さらに、ネックケアを4週間行うことで、ハリや皮膚の明るさの向上も見られたともあります。首も顔と同じように毎日スキンケアを行うことで結果が出るとなると、期待がもてますね。
「首元のお手入れは、顔に塗布して余ったものを」と聞くことが多いと思いますが、今日からは首も顔と同じ量のスキンケアを使ってください。
清潔に保つことがポイント
ただし、首の裏側は汗腺と皮脂腺が多い部分。更年期の女性は汗や皮脂の分泌が多くなり、臭いの原因を作りやすいです。
首まわりから加齢臭を出さないためにも清潔に保ちましょう。
■首は顔の延長!お風呂でゴシゴシ洗いはNG
首は身体の一部ではなく、「顔の延長」と考えましょう。温度の熱いシャワーはさけ、顔と同じぬるま湯で洗うようにしてください。
石鹸は脱脂力が高いため、顔よりも薄い皮膚の首には乾燥の原因につながります。タオルでゴシゴシ洗いも厳禁。
顔と同じクレンジング剤を馴染ませて、軽くマッサージして洗い流せばOKです。
■−5才見えを目指すネックケアの方法
毎日の化粧水、美容液、乳液のケアを首にも同じ分量で行ってください。両手に伸ばした基剤をフェイスラインから鎖骨までゆっくり降ろしていきましょう。
ここでも、顔と同じように圧はかけず保湿を第一に考えます。すでに深く刻まれたシワを消すことはできませんが、これからできるシワに対する対策や乾燥による小ジワを軽減する努力は怠らないようにしましょう。
毎日、日焼け止めも必ず塗るようにしてください。
■ウイウイ運動で首の筋肉を鍛える
首の前部分には「胸鎖乳突筋」「舌骨下筋群」などの筋肉が集まっています。シワの少ない美しい首をキープするには、これらの筋力を鍛えることも大切です。
スキンケア後に「ウイウイ運動」をプラスしてください。ほうれい線ケアや口角アップのために行うことが多い運動ですが、実はネックケアにも効果が期待できます。
「ウイウイ運動」のやり方
(1)口をすぼめて「ウ」の形にします。
(2)口角を上げて「イー」という状態で5秒キープしてください。この時、首の横にある胸鎖乳突筋が引っ張られる感覚を意識してください。
1日5回から、継続して行ってください。
■40・50代は「肩の厚み」に要注意
姿勢が悪く巻き肩になっていると肩の部分にムダ肉がつきやすく、首が埋まって見える場合があります。40・50代の更年期はホルモンバランスが崩れやすく、今までなかった贅肉が急に気になることもあるでしょう。
身体に厚みが出てくると、肩や首回りにもムダ肉がつきます。首が埋まって見えないようにするために、肩や肩甲骨のストレッチを心がけることも大切です。
■首ケアの基本
筆者が行っている首ケアは、以下の4つが基本です。
(1)クレンジングオイルで洗う
(2)枕は低いものを選ぶ
(3)スマホやPCを見るときに目線と平行になるように心がける
(4)仕事の合間に必ず上半身のストレッチをする
スキンケアの量も多めに使って、デコルテまで伸ばしています。
外気に触れやすい首は、顔と同様のスキンケアがマストです。吸い付くようなキメとたるみのないラインを目指して、今日からお手入れをしてみてください。
(肌育美容家 今泉 まいこ)
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