更年期のお悩みの一つに、髪の衰えがあげられます。
抜け毛や白髪改善をサポートしてくれる、若々しい髪のための食事法をチェックしましょう!
ナチュラルフードスタイリストの筆者が、髪のお悩みの原因と、髪に大切な栄養素についてご紹介します。
■更年期前後には髪の悩みが増える
更年期前後からは、髪の抜け毛や白髪が増えることに加え、髪の変化が気になる人が増えてきます。閉経後には、前髪が伸びにくくなる人もいるのだそう。
更年期前後に髪の健康を維持し、きれいな髪を保つためには、普段よりも髪に必要な栄養素を上手に補っていく必要があります。
では、きれいな髪のために必要な栄養素には、どんなものがあるのでしょうか?
たんぱく質
髪の主成分はたんぱく質で、特にたんぱく質の一種のケラチンが髪の主な主成分となります。
ケラチンが足りなくなると髪がパサつき傷んできます。
毎日の食生活から肉や魚、卵などのたんぱく質をバランスよく食べるように心がけましょう。
特に、植物性のたんぱく質の大豆には、女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをするイソフラボンが多く含まれています。健康な髪でいるためにも大豆のたんぱく質は、動物性のたんぱく質と合わせてとりたい食品のひとつです。
ビタミンB群
髪の健康に欠かせない栄養素のひとつに、ビタミンB群があげられます。特に、ビタミンB6はたんぱく質の代謝に関わるため、髪の新陳代謝にも役立ちます。
またビタミンB12は、赤いビタミンともいわれ、赤血球を作るのに役立ちます。このビタミンは、動物性食品に多く含まれていて、黒色の色素であるメラノサイトの働きを促進し、白髪対策に役立つといわれています。
さらに、ビタミンBの一種のビオチンも、三大栄養素の代謝に関わっています。
バランスの良い食生活ではあまり不足しませんが、食生活が乱れやすい方は、不足すると脱毛になることもあるので気をつけましょう。
亜鉛
髪の9割がケラチンからできているといわれていますが、このケラチンの働きを助けるのに亜鉛が必要となります。
亜鉛は、髪だけでなく骨や皮膚などの全ての細胞内に含まれている成分で、酵素の構成成分として大事なミネラルです。
■髪のエイジングケアのためにとりたい食品
髪の若さと健康のためには、更年期のこの時期に、必要なたんぱく質を上手に取り入れることが鍵となってきています。
たんぱく質は動物性食品と植物性食品と多くの食品に含まれていますが、特にビタミンB群や亜鉛などのミネラルを多く含む「動物性の食品」の中からご紹介します。
牡蠣
牡蠣には、髪の健康を保つために必要な酵素となる亜鉛が豊富に含まれている他に、髪を作るために必要なたんぱく質、鉄分、マグネシウムなどのミネラルも多く含まれています。
1個20gの牡蠣を食べると2.8mgの亜鉛が補えます。1日で女性が必要な亜鉛の推奨量は8gのため、3個で1日の亜鉛が補えます。手軽に栄養素を補える牡蠣は、美しい髪のケアに積極的にとり入れたい食品のひとつですね。
鶏レバー
鶏レバーには、髪の代謝に役立つビタミB12やビタミンB6、ビオチンなどの栄養素が多く含まれています。
特に、鶏のレバーにはビオチンが100g中232.4µgと多く含まれています。
さらに鶏レバーには、血流をよくする鉄分も、吸収しやすいヘム鉄の形で多く含まれています。
髪の血流をよくし、頭皮の新陳代謝にも役立つ働きが期待できそうな食品です。
卵
卵には、たんぱく質、ビタミンB群、カルシウム、鉄分、ミネラルがバランスよく豊富に含まれています。
他にも卵黄に、ビタミンA、D、Eなど脂溶性のビタミンも含まれているため、「完全食品」と評価されることもあります。
更年期には、たんぱく質の補給にバランスのよい卵をとって、髪の健康維持に役立ててください。
髪のケアに向いた食品も、偏った食べ方ではバランスを崩します。今回あげた食品の他に、野菜や海草、きのこや果物などにも、髪に必要な栄養素が含まれています。これらを参考にしながら、いろいろな食品をとり入れていってください。
(ナチュラルフードスタイリスト 松下 和代)
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【参考】
※【女性の薄毛】髪をしばる、朝食抜きでリスク増 – 東洋経済
※ビタミンB12の効果とは?過不足の影響や必要な摂取量について解説 – メディカル・ケア・サービス
※薄毛対策には何をすれば良い?薄毛の原因と合わせて紹介 – メディカル・ケア・サービス