梅雨時期になりジメジメした日が続きますね。この時期注意したいのが、湿度と温度を好む細菌性の食中毒です。今回は看護師の筆者が、梅雨時期の食中毒の原因や症状、特徴と予防・対策についてお伝えします。
■注意して!夏の食中毒やO157は細菌によるものが多い
年間を通して食中毒は起こりますが、季節によってその原因は異なります。冬はノロウイルスなどのウイルスによるもので、梅雨時期から9月頃の夏におこる食中毒は細菌性による場合が多いのです。日本で発生している細菌性症中毒のなかで、最も多いのがカンピロバクターという細菌による食中毒。厚生労働省のデータによると年間の患者数は2,000人程度もいるそうです。他にも皆さまご存知の腸管出血性大腸炎(O157)も、この時期に多い食中毒です。
■細菌性の食中毒の症状は?
下痢、腹痛、発熱、嘔気、嘔吐、頭痛、悪寒、倦怠感、悪心などがみられます。
■潜伏期間はどのくらい?
細菌の種類によって差があり、数時間〜1週間程度といわれています。
■食中毒を予防するための対策ポイント7つ
食中毒というと飲食店で起こるものというイメージがありますが、家庭でも起こりますので予防のポイントをおさえておきましょう。厚生労働省が出している食中毒予防の3原則が食中毒菌を「付けない、増やさない、やっつける」です。厚生労働省が発信している具体的な6つポイントを、分かりやすくまとめます。
お買い物やその後に注意したいこと
・生鮮食品は新鮮なものを選び、購入したらできるだけはやく持ち帰りましょう!
・買ってきた食品はすぐに冷蔵庫に入れましょう。冷蔵庫や冷凍庫に食品を詰め込みすぎず、7割程度におさえることも保存状態を保つポイントになります。
うっかりやりがち!調理時の対策
・肉や魚を切ったまな板は、次の食材を切る前に必ず洗ってくださいね。まな板や包丁、スポンジ、ふきんなどは使い終わったらすぐに洗いましょう。
・冷凍と解凍を繰り返したり、室温で解凍したりすると細菌が増殖しやすいので要注意!
・調理は十分に過熱しましょう。
調理の後は、こんなことに注意して
・食事は常温で長時間放置しないようにしましょう。O157は室温に15~20分放置すると2倍に増えるそうですよ。
・時間が経ちすぎたり、少しでも怪しいと思ったりしたものは口に入れないようにしましょう。残ったものを再度食べる場合は、十分に再加熱しましょう。
■もし食中毒になってしまったら
小さな子どもの場合や、嘔吐や下痢がひどく脱水症状が疑われる時は病院に相談しましょう。下痢止めは菌を体内に留めてしまうことになるので、服用に注意しましょう。
食中毒は予防方法をきちんと守れば予防できます。特に小さな子どもがいる場合は注意してあげてくださいね。
(看護師/ホリスティックビューティインストラクター市村幸美)
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【参考】
※カンピロバクター食中毒予防について(Q&A) – 厚生労働省
※細菌による食中毒 – 厚生労働省
※家庭でできる食中毒予防の6つのポイント – 厚生労働省
※細菌性食中毒とは – 大幸薬品