「白髪」に悩んでいる40・50代女性は多いのではないでしょうか。白髪の原因にはさまざまなものがありますが、日頃の食事もぜひ気をつけたいポイントのひとつです。
管理栄養士の筆者が、白髪予防のために避けるべき食べ物&おすすめの食べ物をご紹介します。
■白髪が増える原因とは?
髪は頭皮の「毛球部」という部分で作られ、色素細胞が作り出したメラニン色素によって着色されて、黒髪へと変化します。このとき、メラニン色素が何らかの理由で作られないと「白髪」につながってしまいます。
その原因として、老化による色素細胞の機能低下や、色素細胞の機能に必要な栄養素の不足、ストレスなどが考えられます。
そのため、食事で白髪対策をするためには、色素細胞をサポートする栄養素を摂ることが大切になります。
また同時に、頭皮環境の悪化や、色素細胞の機能低下につながる食べ物は、避けるべきだといえるでしょう。
■白髪を増やさない!避けるべき食べ物
アイス・かき氷
アイスやかき氷は、身体を冷やす食べ物です。
身体が冷えて血行が悪くなると、頭皮の血行不良につながり、色素細胞に酸素や栄養が行き渡りにくくなります。そのため、色素細胞が正常に機能できず、白髪が増える場合があります。
頭皮の健康のためにも、なるべく温かい食べ物を摂るとよいでしょう。
フィナンシェ・チョコレート
フィナンシェやチョコレートなどの、糖質が多い食べ物も要注意です。日常的に糖質が多い食生活をしていると、頭皮から過剰に皮脂が分泌されやすくなり、頭皮の炎症を招くことがあります。
炎症が起きると、頭皮環境の低下によって白髪が増えるのはもちろん、抜け毛も増えて、髪が生えてこなくなる場合も。そのため、過剰に甘いものを食べる生活は避けましょう。
■白髪対策に!食べるべき食材
カシューナッツ
白髪対策には、「亜鉛」が豊富なカシューナッツがおすすめです。
亜鉛は細胞の生まれ変わりに必要な「酵素」の構成成分であり、十分に亜鉛を摂取すると、新陳代謝が活発になります。そのため、正常な髪の生まれ変わりを促して、健康的な黒髪へと導きます。
亜鉛は、身体への吸収率が低い栄養素のため、食べ方を工夫する必要があります。吸収率を上げるには、動物性タンパク質もしくはビタミンCやクエン酸と一緒に食べることがポイントとなります。
そのため、“カシューナッツ×チーズ”や“カシューナッツ×キウイ”などの、手軽な組み合わせがおすすめです。
マグロ
髪は「タンパク質」からできているため、タンパク質をしっかり摂ることも大切です。マグロは良質なタンパク質を含んでいます。
さらに、マグロには「DHA(ドコサヘキサエン酸)」や「EPA(エイコサペンタエン酸)」といった不飽和脂肪酸も豊富に含まれています。DHAやEPAは血液をサラサラにして血流を促す働きがあるため、頭皮の血流を促進して、白髪対策に役立ちます。
DHAやEPAは加熱に弱い性質をもつため、マグロは生(刺し身)で食べるのがおすすめです。あるいは、流出したDHAやEPAまでしっかり摂ることができる、汁ものや炊き込みご飯なども良いですね。
チーズ
チーズには、白髪対策に役立つ「チロシン」が含まれています。チロシンは、体内でメラニン色素を生み出す働きがあるため、黒く健康な髪を作るサポートをします。
チロシンは、チーズのなかでもパルメザンチーズに豊富に含まれているため、サラダやスープ、パスタなどの料理のトッピングに使うと良いでしょう。
また、ナチュラルチーズやゴーダチーズもチロシンを多く含んでいるため、間食として食べるのも良いですね。
卵
卵も、白髪対策には欠かせない食材です。卵には、ビタミンB群の一種である「ビオチン」が含まれています。ビオチンは、アミノ酸の代謝に関わる酵素のサポートをする成分です。
髪はアミノ酸が集まって「タンパク質」を合成することで生まれるため、ビオチンが不足すると白髪の原因につながります。さらに、ビオチンは「亜鉛」と協力してタンパク質の合成に関わるため、白髪対策に役立つ亜鉛と組み合わせるとよいでしょう。
ビオチンは水溶性の栄養素であり、一度に大量摂取するよりも、こまめに摂ることが大切です。また、他のビタミンB群と一緒に摂るとより効果的なため、「ビタミンB1」が豊富な納豆や「ビタミンB2」が豊富なカマンベールチーズなどの食材と組み合わせて食べましょう。
ご紹介した食べ物を食事に取り入れながら、ストレスをためないように、無理せず毎日を過ごしてくださいね。たまには、自分にご褒美をあげることも大切にしていきましょう。
(フリーランス管理栄養士 今井 尚美)
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