夏に飲みたくなる「炭酸水」ですが、実はダイエットにも効果的です。

管理栄養士の筆者が、ダイエットに役立つ炭酸水の飲み方をご紹介します。

■炭酸水がダイエットに向いている理由

炭酸水には「炭酸ガス」が含まれており、水に比べて胃が膨れて満腹感を得やすいです。そのため、ダイエット向きだといわれています。300～500ミリリットル以上の炭酸水を摂取すると、満腹感で食欲が低下するという研究結果が報告されています。

また、炭酸水が胃の中に入ると胃の粘膜を刺激して、腸のぜん動運動が活発になります。腸の動きが活発になると排便がスムーズに行われ、老廃物の排出や栄養素の消化・吸収もスムーズになることで代謝が上がるため、痩せやすくなります。

このような痩せ効果が期待できる炭酸水ですが、飲むタイミングや飲み方にもいくつかポイントがあります。

■ダイエットに効果的な炭酸水を飲むタイミング

食事の直前

食事の直前に炭酸水を300～500ミリリットル飲んで胃を膨らますことで満腹感が得られ、食べ過ぎ防止につながります。

このとき、炭酸水は常温で飲むことがポイントです。冷たい飲み物を飲むと、胃が温度を上げるために腸に内容物を速く送り出そうとしてしまい、かえって食欲が増えてしまうからです。

ゆっくりでも良いので、常温の炭酸水を食事の直前に飲みましょう。

朝

朝起きてすぐに100～150ミリリットルの炭酸水を飲むと、便秘解消に役立つといわれています。胃が刺激されることで腸も動き、排便が促されるのだそう。

この場合、冷たい炭酸水の方がより腸に刺激を与えられるため、冷えたものを飲むことがベストです。

「食事前に満腹感を得たいなら、常温の炭酸水」を、「便秘解消効果によるダイエット効果を期待するのなら、冷たい炭酸水」を飲むと、覚えておいてください。目的に応じて、飲むタイミングや温度を調整してくださいね。

■炭酸水の痩せ効果をUPさせる飲み方3つ

さらに炭酸水の痩せ効果を高める飲み方を3つご紹介します。

(1)レモン・梅干しと一緒に

レモンや梅干しに含まれる「クエン酸」には、体内のクエン酸回路を活性化して代謝を上げる働きがあるのだそう。それにより、ダイエット効果のUPが期待できます。

レモン汁や、種を取り除いて潰した梅干しを加えていただきましょう。あっさりと飲めるため、夏の暑い時期にもおすすめの飲み方です。

(2)グレープフルーツ果汁をプラス

グレープフルーツの香り成分には、身体に中性脂肪をためにくくする働きや、細胞にたまった中性脂肪を減らす働きがあります。

さらに、グレープフルーツの苦味成分である「ナリンギン」には食欲抑制作用があるのだそう。炭酸水にグレープフルーツ果汁をプラスすれば、痩せ効果UPが期待できますよ。

(3)緑茶と一緒に

緑茶に含まれる「カテキン」は、食後に消化酵素の働きを抑える働きがあります。それにより時間をかけて消化が行われることで食後血糖値上昇が緩やかになり、分泌されるインスリンの量が抑えられるためダイエットにつながります。

さらに、カテキンには体脂肪を減らす働きもあるので、炭酸水と組み合わせるのが◎。普段より濃く抽出した緑茶に、お好みの量の炭酸水を加えていただきましょう。

炭酸のさっぱり感と緑茶の香りを同時に楽しめる、夏向きのドリンクになりますよ。

ダイエット効果が高い炭酸水ですが、さらにひと工夫加えることでその効果を高めることができます。ご紹介した方法は、いずれも日々の生活に取り入れやすいと思いますので、ぜひ試してみてくださいね。

（フリーランス管理栄養士　今井　直美）

 

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【参考】
※人工炭酸泉の基礎と医学的効果・美容効果（PDF） – jstage

※おなかもスッキリ！炭酸水でダイエット効果を高める方法とは？ – サーモス