年齢を重ねるにつれて、白髪に悩みはじめたという人は少なくないでしょう。
ヘアケアと同時に、毎日とる食事からも対策したいところです。
管理栄養士の筆者が、今が旬の白髪を減らす食材を4つご紹介します。
■白髪の原因は「加齢」だけではない?
白髪の発生には、いくつかの原因があります。
加齢や生活習慣、ストレス、遺伝が原因に挙げられ、色素細胞の機能が低下したり、色素細胞が作るメラニン色素をうまく取り込めなかったりすることで白髪が発生します。
食事面では、油の摂り過ぎや栄養不足が原因で頭皮の血行が悪くなり、健康な黒い髪が生えずに白髪が発生しやすくなるのだそう。
頭皮の血行を良く保つことは、白髪を防ぐ一つのポイントになるといえます。
■白髪対策に摂りたい◎旬の食材4つ
(1)きくらげ
きくらげといえば乾燥のものを使う人が多いと思いますが、生のきくらげの旬は6月から秋頃まで。
白髪対策に役立つため、ぜひ生のきくらげを食事に取り入れましょう。
きくらげに豊富に含まれる「ビタミンB2」には、細胞の新陳代謝を促す働きがあるため、健康の髪の毛を作り出すのに役立ちます。
また、「鉄」も豊富なため、頭皮の血行を改善して白髪を防ぐ効果も期待できます。
ビタミンB2は水溶性ですので、「きくらげと卵のスープ」などのメニューにすると、栄養素を余すことなく摂取できて効率的ですよ。
(2)アジ
アジには「EPA(エイコサペンタエン酸)」や「DHA(ドコサヘキサエン酸)」が豊富に含まれています。
EPAやDHAには血液をサラサラにする作用があり、頭皮の血行を改善して髪の毛の新陳代謝を促し、白髪を防ぐ効果が期待できます。
EPAやDHAは加熱に弱く、調理の過程で流出しやすいため、なるべく「刺し身」で食べるのがおすすめ。
あるいは、流失した脂肪分までしっかり摂れる「ホイル焼き」でもOKです。
食べ方に工夫しながら、賢くEPA・DHAを摂取して白髪を予防しましょう。
(3)そら豆
そら豆には、細胞の新陳代謝を活発にする「ビタミンB2」をはじめ、頭皮や毛根の代謝をサポートする「亜鉛」が含まれており、健康な髪の毛を作り出すのに役立ちます。
また、野菜類の中では「鉄」も多く、頭皮の血行促進に効果的です。
亜鉛や鉄は、「ビタミンC」や「クエン酸」と一緒に摂ると吸収率が上がるため、じゃがいもや梅干しと組み合わせて「そら豆のポテトサラダ」「そら豆・ひじき・梅干しの混ぜご飯」などのメニューでいただきましょう。
(4)さくらんぼ
初夏が旬のさくらんぼは、フルーツの中でもさまざまな栄養素が含まれているのが特徴です。
血行促進に役立つ「鉄」や赤血球を作る「葉酸」が含まれており、頭皮の血行促進に役立ちます。
さらに、「ケルセチン」という成分には、血液をサラサラにする作用があるため、頭皮・毛根の血流を良くして白髪予防ができるでしょう。
ケルセチンには、ビタミンCの働きをサポートする作用もあるため、ビタミンCが豊富なレモンやオレンジなどのフルーツと組み合わせて食べると、効率よく美肌・美白効果が得られて一石二鳥ですよ。
体の内側から白髪対策するために、ぜひご紹介した旬の食材を取り入れて効率的な食べ方を意識し、食事から白髪にアプローチしてみてくださいね。
(フリーランス管理栄養士 今井 尚美)
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【参考】
※白髪の原因は?白髪はどうして生えてくる?対策や改善方法は?黒髪には戻らない? – ホーユー※白鳥早奈英・板木利隆/監修『もっとからだにおいしい 野菜の便利帳』(2009年)高橋書店