タイ料理でよく用いられる調味料といえば、ナンプラーです。魚をベースにした醤油のことで、独特の香りとコクがあるのが特徴です。
日本の一般の家庭にも浸透していて、料理にちょっと加えると、エスニックな仕上がりになります。
今回は、料理研究家である筆者が「ナンプラーの上手な使い方」についてご紹介します。
■ナンプラーは魚醤
ナンプラーは、小魚を塩漬けにして発酵させて作った調味料です。日本では魚醤、もしくは塩魚汁(しょっつる)、ベトナムではニョクマムとも呼ばれます。
エスニック料理によく用いられ、独特の香りが後を引きますが、和食や洋食などとも相性がいいです。
■隠し味に使うなら
チャーハンを作る際、仕上げにサッとひと振りして炒めるとコクが加わり、良い隠し味になります。
パクチーを添えると、さらにアジアンテイストになりお勧め。他にも、お味噌汁やカレーに入れても合います。ただ、ナンプラー自体塩気が強い調味料なので、あらかじめ薄味にしておくなどの調節が必要です。
■唐揚げの漬けダレに
唐揚げの漬けダレを作る際、醤油の代わりにナンプラーを使ってみてください。
酒、生姜、ニンニクなどを加えてそこに漬けこめば、ひと味違ったエスニックな唐揚げに。タイの屋台で食べているような雰囲気が味わえます。
■バーニャカウダソースとして
バーニャカウダソースというと、アンチョビが必要になりますが、そこをナンプラーで代用。マヨネーズとニンニクとナンプラーで、即席バーニャカウダソースのできあがり。スティック状にカットした野菜につけて食べれば、十分本格的な味が楽しめます。
■もちろん魚料理に
ナンプラーは魚醤ですから、魚料理との相性はもちろん良い。
サンマやアジを塩焼きにする際、代わりにナンプラーを使うとエスニック風な仕上がりになります。ライムやレモンなどの柑橘系の果実を搾って、爽やかにお召し上がりください。
いかがでしたか? ナンプラーは、そのまま使うとクセが強いと感じる方もいますが、火を通すことでやわらぎ、うま味とコクが感じられるようになります。ニオイだけで敬遠せずに、お試しになってみて下さい。
(料理研究家 オガワ チエコ)
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