夏のオフィスは、クーラーが効いていて快適かもしれませんが、冷えた部屋で長い時間仕事をしていると、身体のどこかが痛かったりすることはありませんか?
肩こりだけでなく、背中も、腰も痛い。もしかしたら夏冷えで、身体の痛みが出ているのかもしません。
今回は、東京西荻窪にあるペインクリニックの院長、河手眞理子先生に「夏冷えと痛みの関係」について教えてもらいました。
■痛みは夏にぶり返す!?
慢性的な腰痛や痛みがある方は、夏に痛みがぶり返したり、症状が悪化することがあります。これはクーラーによる冷えが要因の一つとして考えられます。外と室内の温度差が大きいほど、痛みに影響が出ます。
気温が低いところに入った時、血管が引き締まって血流が悪くなり、痛みを引き起こしてしまうのです。また、クーラーによる人工的な冷たさが、身体の痛みにはよくありません。
(1)露出ファッションで「3つの首」が冷えている
暑いからといって、肌を露出すると冷えを招きます。
首、手首、足首の「3つの首」は、太い動脈が皮膚の近いところにあるので、気温の影響を受けやすいのです。血液が冷えると、その冷えた血液が身体をめぐることになるので、徐々に全身が冷えていきます。とくに薄着の季節は「3つの首」が解放されているため、冷房の効いたオフィスで長時間過ごしていると血液が冷え、影響を受けやすいです。
(2)湯船につからないシャワー生活
夏は外気が暑いからといって、湯船につからずシャワーで済ませてしまう日が多くなりますよね。これも冷えを招きます。
全身を温めるには、お風呂に入るのが一番! 湯船に浸かるときはぬるめのお湯に長めに入るのがポイントです。(約10~15分)
ポカポカして汗ばむくらいまで浸かってじっくり温まりましょう。脱水症状にならないように、入る前と出た後に水分補給を忘れずに。
(3)夏や南国などのシーズン食材を食べすぎている
夏野菜のトマトやキュウリなどは、冷やし中華によく使われていますね。また夏は、マンゴーやパイナップル、バナナなどの南国フルーツを食べる機会も増えるでしょう。
ですが、夏が旬の野菜やフルーツは身体を冷やす性質を持っています。アイスコーヒーやキンキンに冷えたビールも身体を冷やす飲み物です。
身体を温めるには、食べ物や飲み物も重要な役割を持っています。美味しいからといってそればかりに偏るのではなく、バランスを大切にしましょう。
いかがでしたか? 夏に合わせて、過度な露出ファッションをしていたり、シャワーで済ませていたり、夏の食べ物ばかり食べていたり……。心当たりのある方は、これを機に見直してみてはいかがでしょう。
(リンパ・ハーバリスト/ビューティーヘルスライター 町山 町子)
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【参考】
※河手 眞理子 「痛みの名医-が教える-体の痛みがスッキリ消える」 (2017年) 二見書房