糖質OFFがアンチエイジングの常識になりつつありますが、できればパンもご飯も、我慢しないで食べたいですよね。そんな時におすすめなのが「スローカロリー」な炭水化物。ゆっくりと消化吸収されることで血糖値が急上昇せず、老化原因となる「糖化」や脂肪の蓄積を防ぐそうですよ!
■「スローカロリー」って何?
スローカロリーとは、ゆっくりと消化吸収される糖質や、糖質の摂り方のこと。同じ糖質でも、消化吸収のスピードはさまざま。糖質を消化吸収のスピードと質で評価する、新しい考え方なのです。
■「スローカロリー」なら老けない&太らない!?
消化のスピードが速い糖質は、一気に血糖値が上昇しエネルギーとなるため、すぐエネルギーを必要とする運動前などには適していますが、通常の生活の中ではエネルギー過多になってしまいます。消化されずに余った糖は血液中に溢れ、コラーゲンなどのタンパク質と結合して老化の原因である「糖化」や、脂肪細胞に取り込まれ余分なお肉の一因に。同じ糖質でも、消化吸収のスピードが緩やかなら血糖値が急上昇することがなく、糖化や脂肪の蓄積を引き起こしにくいのだそうです。
■「スローカロリー」な炭水化物3つ
(1)手軽に取り入れられる「大麦」
インスリンが過剰分泌されると、空腹感を強める物質が血中に増えますが、大麦を食べた後は血糖値の上昇が穏やかになり、満腹感が長く続きます。これは大麦に含まれる水溶性食物繊維の仲間である「β-グルカン」の作用。なんとこの満腹感は朝食から夕食時ほどまで続くことが実証されているのだとか。
(2)いつものパンをチェンジ!「ライ麦パン 」
ライ麦粉は、小麦粉に比べ食物繊維の含有量が約6倍! また、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の割合も理想的なので、糖質の吸収が穏やかになります。ただし「ライ麦パン」と呼ばれるものの中にも、実際には小麦粉の割合のほうが多いパンもありますから、成分表示を見て、「ライ麦粉」が一番最初に書かれている商品を選びましょう!
(3)お蕎麦とうどんで迷ったら…「蕎麦」
蕎麦に含まれるタンパク質は「レジスタントプロテイン」と呼ばれ、食物繊維と同様に、腸内で糖の吸収を穏やかする働きがあります。ライ麦パン同様、小麦粉の割合が多くなればスローカロリーな食品ではなくなってしまいますから、選ぶなら「十割蕎麦」がおすすめです。
炭水化物が大好きな人は、スローカロリーな炭水化物を選ぶ習慣をつけ、ストレスフリーな糖質OFFにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
(美養フードクリエイター 岩田 麻奈未)
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【参考】
※一般社団法人 スローカロリー研究会
※大麦の健康情報 – 大麦食品推進協議会
※食物繊維量一覧表 – 大塚製薬
※うまみ成分コハク酸が、がん細胞の増殖を抑制 – 広島大学