ヘアスタイルは時代を映し出す鏡のようなもの。メイクだって定期的に質感や色味をチェンジするように、ヘアスタイルも時代の空気感を纏うことで、今っぽさのある上品な大人髪が完成します。
でも、いつまでも同じヘアスタイルのままデザインを更新しなかったり、今っぽさがわからず、なんとなくシンプルなシルエットで過ごしている人、いませんか? どんなにメイクやファッションに気を配っても、ヘアスタイルの見え方ひとつで、「おばさんっぽいかも!?」と思われているかもしれません。
ヘアライター&ヘアジャーナリストの筆者が、令和時代にやってはいけない「大人の老け見えヘアスタイル」についてお話しします。
■40〜50代が避けたい老け見えヘアスタイル
令和のNGヘア1:分け目がしっかり見えるショート
分け目がはっきりしているショートヘアは、40代に多いと思います。
しかし、揺れ感や抜け感など、髪全体に空気感のあるヘアが主流の今、真っすぐにパカッと分かれた分け目は、まるで幼い子供のそれと同じようで、大人髪にはアンバランスな印象です。
また、分け目は加齢と共に髪が薄くなると徐々に広がり、その幅が目立ってしまう人も。すると実際以上に薄毛っぽい印象になるため、老けて見られやすいものです。
老け見え脱出対策法
トップにマジックカーラーを巻いて根元を立ち上がらせたり、パーマで立体感を加えたりすると、ふんわり感が生まれます。
また、「たまに分け目を変えてみる」「ブラシの柄を使って分け目をジグザグにとる」などすると、ラフな質感が生まれて軽やかさがアップします。
令和のNGヘア2:切り揃ったパッツン前髪
前髪ありのヘアは、おでこのシワが隠れたり、デザインによっては目元が華やいだりするので、大人にはアリのスタイル。でもパツッと短く切り揃えたデザインは、目元の老化を強調しやすいので注意が必要です。
大人になると、どうしても眉毛やまつげにハリコシが失われ、薄くなるケースもあります。また、目元周りのシワも気になり出すため、はっきりとしたラインのパッツン前髪にしてしまうと、まるでそれが太い額縁のような存在になり、内側にある目元のダメージが目立ちやすいのです。
これに加え、直線的なラインが頬のたるみを強調しがちです。
老け見え脱出対策法
前髪アリを選択するなら、直線ではなくJの字のように少し動きを加えるカット法を取り入れたり、根元側を起こしたりしてふんわり感を出すと、奥行きが出て目元の雰囲気に女らしさが加わります。
直毛過ぎる人は、Jカールのパーマを加えるのもひとつの手です。
令和のNGヘア3:パサつきロング
乾燥やうねりなど、髪のダメージが目立ちはじめる大人世代にとって、ただなんとなく伸ばしたロングヘアは危険なスタイルといえるでしょう。
パサつきや切れ毛、退色や白髪など、全てが悪目立ちしやすく、自分に手をかけていない印象を与えがちです。
また、顔の額縁と言われる髪の場合、加齢によるパサつきが目立つことで、肌のシワやくすみも余計に目立ってしまうものです。
老け見え脱出対策法
もし、大人世代でもロングを貫くなら、ヘアケアにはきちんと投資をしましょう。
シャンプーやトリートメントはエイジングケア用を使用したり、その後のアウトバスミルクやオイルで熱対策と潤いをチャージ。外出時はきちんと頭皮と髪にもUVケアをし、外的からの刺激を極力減らす努力が必要です。
また、ただの直毛より、少し空気感のあるシルエットの方が今っぽさが増します。カットの際は適度にレイヤーを入れてもらったり、ラフ感や自然なボリュームが出るパーマで、軽やかさをプラスしましょう。
令和のNGヘア4:シャープな黒髪の前下がりボブ
時代は空前のボブブームですが、近ごろ人気のボブはカラーリングを楽しんだり、毛先を外はねにしたりなど、軽やかさや遊び心があるのが特徴です。
反対に、昔流行った黒髪×前下がりのボブは、今トライすると抜け感がなくて古臭い印象を与えがち。
また、このタイプのボブは鋭角的なラインのため、フェイスラインが強調されやすく、頬のゆるみが気になりだした人やベース型の輪郭の場合は、どうしても顔が大きく見えやすいのです。
老け見え脱出対策法
ボブにするなら、真っ黒の髪よりやや明るめのブラウンにしたり、毛先の切り口にカットで軽やかさを加えるなど、どこかに柔らかさをプラスすると、フェミニン感もありつつ今っぽい雰囲気を纏えます。
令和のNGヘア5:薄くぺらっとした前髪
大人になると前髪の悩みは尽きませんが、実は前髪こそ、最も年齢が出やすいパーツです。前髪が割れたり、前髪の端が薄くなったり、全体的にヒョロッとしたりなどなど……。
このように、生え際の毛はエイジングが早く出やすいため、なにかしらの悩みを抱えた人は少なくないようです。
老け見え脱出対策法
ペラペラっとする前髪は、髪全体を寂しく見せたり、顔の印象が地味に見えがち。このようなトラブルが気になる場合、フロント部分の髪を前髪に被せながらカットで厚みを加えると、薄く見えやすい部分を自然にカバーできます。
他にもカットテクニックで量感は調整できますから、担当美容師さんに相談しながら、前髪のエイジング対策を取り入れていきましょう。
昔気に入ったヘアスタイルがあると、なんとなくそのデザインに固執しがちです。でも、ヘアデザインは早いスピードでトレンドが変化しているのも事実。トレンドのど真ん中を狙う必要はありませんが、ほんのり今っぽいエッセンスを入れることで、大人の女性は一気に現役感が生まれますから、上品さを残しつつも、上手に自然にヘアチェンジをしていきましょう。
(ヘアライター&ヘアジャーナリスト 小澤 佐知子)
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